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小林可夢偉 帰国会見全録-4

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◆今年、ルノーがこんなに速いとは思ってなかった!
—-マレーシアGPで、チームで初めて予選でトップテンに入ったが、開幕前に、上位チームとここまで差があるということは予想していた?
小林可夢偉(コバヤシカムイ、以下可夢偉)
 ・・・してなかったです!(笑)

—-“四強”と呼ばれるチーム以外でも・・・。
可夢偉
 ええ、ルノーが速いですね、思いのほか。これはちょっと予想外で。まあ、フォース・インディアが速いのは、何となくわかっていたんですけど。

ただ最近、自分ら(ザウバー)がどこにいるかというのも、だんだんとわかってきて、そういう部分では、これから、焦らず、自分らのやり方で、チームとして”いいクルマ”をつくっていかなければいけないので・・・。

でも、何でもそうですけど、何か予想外のことが起きると、最初はやっぱり慌てるじゃないですか。(開幕からの)この三戦は、正直、慌ててた時期なので。

でも、この二週間のオフで、いい意味で、チームがどのへんにいるかというのがわかってきて・・・。あと、何回も言いますけど、テクニカル・ディレクターも(新しく)来て、そういう意味で、いい”切り換え”の時期(転換期)に来ているかなと思います。

◆フェラーリという存在
—-今季使用しているエンジン、そのメーカーがフェラーリですが? フェラーリと言えば、F1ドライバーの誰もが目標にするチームですが。
可夢偉
 まず、フェラーリですが(関係者が)イタリア人が多いです(笑)。けっこうぼくはイタリア人が好きで、一番はじめにヨーロッパへ(レースをしに)行ったときにイタリアのチームにいて、イタリアに住んで・・・。イタリア人はすごく”気さく”なんで、そういう意味では、まあ楽しみながらやってるんですけど。

とりあえず、ぼくは(彼らイタリア人に)「速いエンジン、くれ! 速いエンジン、くれ!」って言ってるんですけど、これ以上速いのはないよ、ということで(笑)。

そういうなかで、でも、フェラーリというブランドなので、憧れの対象です。将来的にも、フェラーリのクルマ(F1)に乗れたらいいなと思います。

でも、夢を見てもしょうがないないし、自分がいま(将来に)フェラーリに乗るためには何をしなければいけないか。それを自分で冷静に判断して、自分自身、もっと(ディベロプメントが)必要なところがあると思うんで・・・。ある意味チャレンジですね。フェラーリに乗るためにも、自分の経験、キャリアを積んでいかなければいけない。だから、(フェラーリは)いい”マーク”(目標)です。

◆日本での「F1」を、ぼくが”つなげて”行きたい!
司会 
ではほかに。次は、最後の質問にさせていただきますが。
可夢偉
 最後でなくて、いいですよ(笑)。せっかく、来ていただいているんだし。

—-F1でいま、ドライバーとしてはひとりだけになった日本人として、その世界でやって行くことについて、どういう風に思っている?
可夢偉
 いま(2010年)までは、コース(サーキット)に日本人はもっと(たくさん)いましたが、今年は少なくなって、ほとんど、メディアの方しか(現場には)いなくて。もちろん、ほかのチームでも、日本人の方、働いているんですけど。

でも、”日本を背負って走る”ということでは、今年は、ぼくひとりになってしまって・・・。やっぱり、これから、どうやって、日本で「F1」という歴史というのかな、そういうのをどうやって「つなげていく」かという部分では、ここ(2010年)で、何でも協力し合って(F1を)盛り上げないと・・・。

やっぱり、モータースポーツの一番「上」はF1じゃないですか。それを(日本の歴史のなかで)「なくす」というのは、ぼくはあり得ないと思うんです。

F1ドライバーというのは、やっぱり──ぼくが子どもの頃に夢見てたのも、日本人(ドライバー)がF1に乗っていて、それを見て、ぼくは「F1」を知ったわけで。逆にいえば、ぼくが(F1から)いなくなることによって、(いまの)子どもから”夢”を取り上げることになると思うので、5歳とか10歳とかのね。

そういう部分では、ぼく自身、頑張らなければいけないし、みんなで協力し合って、F1を盛り上げていかないと。(そうしないと)いままで「F1」(の歴史)を”つなげて”来た人たちに申し訳ない、という気持ちは、正直、あります。

◆ザウバーというクルマは、まだ”やること”がたくさんある
—-グランプリを3戦終えてわかった、ザウバー車の長所と、まだ足りてないところは?
可夢偉
 はい、長所はね・・・うーん、むずかしいな(笑)。正直、長所は・・・。どれを取っても微妙なんですよね(笑)。短所は、いっぱいあるんですけどね(笑)。

だから、じゃ短所からいうと、とりあえず、クルマがすごく”跳ね”ます。これは冬のテストでは(症状が)なかったんですけど、バルセロナ(のテスト)で、これが出て来て・・・。

そういえば、バルセロナのテストで、FテレビのKさんから「クルマがすごく跳ねてるよ!」と言われて、そんなことない、と言ったんですが、(画面を見たら)ほんとに跳ねてたんですよ! だから、Kさんが(現場に)来てから、クルマが跳ねるようになったんです(笑)。

この「跳ねる」問題というのは、すごくむずかしくて・・・だいぶ、よくなって来たんですが、やっぱり、すぐにはクルマって(新たに)開発できないんで、ちょっとずつ、よくなって来てて、これがどこまで行けるか、わからないんですけど。

それ以上に、全体的に、タイムをもっと稼ぐには、グリップを上げなくちゃいけないし。やっぱり、ストレートの速度も上げなければならないし。そういう意味では、やることもいっぱい出て来たんで、クルマが”跳ねる”ことに関しては、まあマシにはなってきたかなと思います。

(ザウバーの)クルマ自身、もともとのポテンシャルが低いということはないと思います。それがうまく使えてない、というだけかもしれない。そういう部分では、もうちょっと・・・、ワン・レース終わって(レースを完走して)はじめて、クルマがどのくらいのパフォーマンスがあって・・・(ということがわかると思うので)。

たとえば、予選よりも、レース中の方が、ほかと較べて(ザウバー車は)若干、差が縮まるんですよね。そういうところは、あのクルマ
(ザウバー)のいいところだと思ってます。

ただ、今年のルールでレース中に給油がないというのは、(これまでのザウバーのように)予選のパフォーマンスがない(足らない)というのは、ちょっときびしいかなと思います。ですから、これから課題にしていかなくちゃいけないのは、予選でいいタイムが出て、そうすれば、逆にレース(決勝)は”安心して”レースできるんじゃないかなと思ってます。

—-次の中国GPについて?
可夢偉
 中国については、どこのチームもアップデートはないと思うんで。まあ、マレーシアの延長で。
ですから、できるだけ、”いい予選”をして。とりあえず、レース(決勝)は完走、それが一番大事ですね。

◆F1はサーキットで見れば、もっとおもしろくなる!
司会 
では小林可夢偉さん、最後にひと言、日本のファンに向けてメッセージを・・・
可夢偉
 はい、今年、日本人でひとりF1(ドライバー)の世界にいるということで、自分自身、すごくいい刺激をもらっています。
前回のマレーシアでも、いままでに見たことがないくらいに、たくさんの日本のファンに来ていただいて。ほんとに、自分自身、いろんな力をファンからもらっていて・・・。

それで今年、7年ぶりくらいに、日本でレースすることになるんですよね。そういう部分ではすごく楽しみだし、そこ(鈴鹿)で、やっぱり”いいレース”をしたいし。

でも、ほかの国のレースでは、ファン(観客)が少ないレースって、やっぱり多いんですよ。そういう意味では、日本グランプリはいつもいっぱいのファンで、年に一回のF1ということで、みんな楽しみにしてると思うので。できれば(これまでに見ていなかった)新しい人も(F1を)見に来てもらえれば楽しいと思うし。

テレビで見るよりは、F1というのは、実際に(サーキットで)見る方が楽しみは増えるので。そういう意味では、ぼくを応援するということよりも、ほかのF1ドライバーも含めて、もっと「F1」を知ってもらいたいと思います。

【STINGER / text by Iemura Hiroaki】

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