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ザウバー、もう一度同じ挑戦をくり返す

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遠征の4戦を終えたチーム代表、ペーター・ザウバーに訊く

Q. 2010年の序盤4レースでは期待どおりの結果を残すことができませんでした。ここまでの戦いをどう評価していますか?
ペーター・ザウバー(以下、PS)  もちろん皆、4レースもしてポイントを獲れなかったことにはガッカリしている。安定してポイントを獲得することが、私たちの目標だったから。

Q. こういう展開になった理由は何でしょう?
PS いろいろな要因が重なってこうなったのだと思う。シャシーとエンジンの両面で信頼性の問題が多かった。これまではその点で高い評価を受けていたので、これは異常なことだ。

Q. どのようにして、この問題を解決するのですか?
PS シャシー関係のトラブルについて詳しく分析し、すでに対策を実施している。エンジンの供給元であるフェラーリも同じ作業をしているところだ。

Q. C29の戦闘力も、期待を下回っていたのではありませんか?
PS 冬のテストが終った時点では、もちろんもっと期待していた。しかし、ライバルに後れをとっているのは事実だ。新しいテクニカル・ディレクターのジェームス・キーが状況分析を開始し、対策のプランを立てている。しかし彼は技術者であって魔法使いではないから、その対策が効果を現わすまでには時間がかかるだろう。他のチームも黙って見ているわけではないから、後れを取りもどすには、倍のスピードで開発を進めていかなければならない。ジェームスは中長期的な開発計画も立てている。

Q. 開発が進まないことには、もっと深い理由があるのではないでしょうか?
PS おそらくそうだろう。2006年にチームをBMWへ売却したとき、一歩退くことを決意していた。少し距離を置いて眺める必要があったんだ。今は多くのやるべきことが明らかになった。分析は始まっているから、近い内にその成果が出るだろう。

Q. バルセロナから、最初の効果が出ると思いますか?
PS バルセロナには改良した空力パッケージを投入する。他のチームもマシンを進化させてくるはずだから、それでグリッド位置が上るかどうかは判らない。問題はどのチームが最も大きく進歩するかだ。言えるのは、はっきりした目的を持って全力を尽くし、堅実的に状況を判断しなければならないということだ。

Q. ジェームス・キーは今月の上旬からチームに加わりましたが、その印象は?
PS どのようにすれば進歩するか、はっきりした考えを持っている。若いが豊富な経験もあり、これは重要なことだが、チームに新しい息吹をもたらしてくれた。フォース・インディアで挙げた実績を見れば、その手腕は明らかだろう。彼をチームに迎えることができ、たいへん喜んでいる。

Q. マシンにはまだ白いところがずいぶん残っていますが、新しいスポンサーは付くのでしょうか?
PS 11月にチームを買い取った時は、スポンサーもなく、出場資格さえ獲得できていなかった。白紙の状態からプロジェクトをスタートさせたわけだ。マシンについても同様だったが、C29のペースがこれほど遅れているというのは予想外だった。2010年の最初から、大きなスポンサーが獲れるなどとは考えていなかった。それでも、今シーズンを戦うだけの資金は確保できている。スポンサー活動は、主に2011年を考えてのことだ。だからといって、今年のスポンサーを探していないわけではないけれどね。

Q. F1の難しさを知りながら、また同じ挑戦をしたことになりますが?

PS 11月末にはふたつの選択肢があった。チームをひき取るか、ヒンウィルの扉を閉めてしまうか・・・。あとの方は、まったく考えなかった。容易じゃないことは判っていたが、また同じことをくり返すつもりだ。

【翻訳:Shigehiro Kondo】
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