小林可夢偉 土曜日会見全録 ドイツGP 1/2
◆クルマに合わないコースと思っていたが、いい闘いができた!
—-今日は、Q3へ行ける!!という感じだったですが?
可夢偉 ぼくも、そのつもりで・・・(戦略としても)Q3まで見据えていたんですけど。ほんとのところは、そこ(Q3)へ行きたかったんですけど、最終的には行けなくて・・・。
—-チームのエンジニアによると、最後のアタック時に、前にクルマがいて、それとの間を開けようとしたら、タイヤが冷えてしまって、最後のアタックがムダになってしまったということでしたが?
可夢偉 その通りです。
—-ちょっとそれは、残念すぎ!では?
可夢偉 そうですね、だいぶ、残念です・・・(笑)。Q2の最初のアタックはうまくいって・・・。あとは、路面の上がり(状態向上)具合と、ちょっとしたところを、うまく”まとめれば”コンマ1(秒)くらい上がってたと思うんで。そういう意味では残念です。
ただ、ここ(ホッケンハイム)に来るまで、クルマがそんなに”いい方向”ではないというか、クルマがこのコースに合ってないと思ってたんで、そういう部分では、これだけのパフォーマンスを出せたということでは、これからの自信になっていくと思うし、クルマとしても、順調に、いい方向に行ってるんだなと思ってます。
◆ベテランたちが”ポケット”に隠しているもの・・・
—-“本来の”順位は、7番手あるいは8番手で、明日の決勝レースでも期待できると思うが?
可夢偉 本来の順位は、そんなところじゃないと思うんですけど。実際のところ、ちょっと、Q3(10ベスト)に入るにはギリギリのところで・・・。
でも、おじさん(ベテラン)たちは、最後の最後のところで、”ポケットに残してる”(長い経験から得たものを発揮する)んで、それが最後まで見えないというのは、そういう意味では、きびしい闘いです。
でも、そういうなかで、クルマは順調によくなってる、前(上位)とのタイム差も縮まってるという部分では、いい方向に行っていると思ってます。
—-クルマのバランスは、満足できるところまで来ている?
可夢偉 クルマのバランスは、そこまで(特筆するほど)悪くなく、いいところまで来ている。でもやっぱり最終的には、トラクションとか空力とか、これから開発しなければならない部分がある。
ただ、シーズンはじめにあったような(信頼性に関する)問題は減ってきているので、いまは”闘えるクルマ」にはなっている。あとは、クルマがコースに合うか合わないかだとも思います。
◆タイヤをどう使うか、スタート重視なら、最初にオプションだが?
—-明日のレース、タイヤについては、グリッド的に「選べる立場」ですが?
可夢偉 いま、一番いいのは、両方(プライムとオプションを)ニューで(未使用で)持っているということ。
ただ、プライムはとても硬い(暖めるのに時間がかかる)ので、スタート(使い始め)でグリップしない。ポジションを(レースの)最初に稼ぐという意味では(使いにくいので)、スタートを重視すると(スタート時のタイヤは)オプションになると思います。そういう部分では、すごくむずかしくなると思うんですけど、でも、タイヤをうまく使って、前に行って、最後まで走り切って、前回のような結果になったら十分だと思います。
—-スターティング・グリッドでは、クリーンな(イン側)サイドに、ミハエル・シューマッハがいますが?
可夢偉 そうですね。若干、そこ(彼)は、今回は”来る”と思うんで、クリーンなインサイドにいるということは、レースは何が起こるかわからないし、そういう意味では、ぼくらしいレースをして、最後まで走って行ければいいと思います。
—-昨日のフリー走行では、直線スピードも他車に負けていないので、勝負できるのでは? とくに、ターン6での”飛び込み”では?
可夢偉 ええ、そんな感じはあるんですけど。まあ、むずかしいですね。どこまで直線(のスピード)が伸びるかというのは・・・。あまり、そこらへんは考えず、タイヤをうまく使って・・・というレースをしたいと思います。
小林可夢偉 土曜日会見全録 ドイツGP 2/2に続く