STINGER レーシングナビ 10月21日号
WEC富士/インディ最終戦/MotoGP第16戦
【 レース 】
◆[WEC] 第6戦富士予選、アウディ1号車がポール獲得、トヨタは2-3番手◆
10月19日(土)、富士スピードウェイで世界耐久選手権(WEC)第6戦、富士6時間耐久レースの公式予選が開催された。
厚い雲に覆われ、あいにくの曇り空と若干低めの気温の中で行われた予選は、午後1時20分からGTEクラスが25分間の予選を実施し、続いて午後1時55分からLMPクラスが予選を実施した。
予選は2人のドライバーがアタックし、その平均値でタイムが決定する方式となり、今年はアウディR18 e-tronクアトロ1号車(アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ / マルセル・ファスラー)がポール・ポジションを獲得した。
2番手はトヨタ TS030HYBRIDの8号車(ステファン・サラザン / セバスチャン・ブエミ / アンソニー・デビッドソン)が入り、3番手に7号車(中嶋一貴 / ニコラス・ラピエール / アレックス・ブルツ)が入った。
なお、4番手にアウディの2号車(トム・クリステンセン / アラン・マクニッシュ / ロイック・デュバル)がつけており、決勝ではトヨタとアウディの熾烈な優勝争いが予想される。
GTEプロクラスにAFコルセから参戦中の小林可夢偉は458イタリアGT2の燃料タンクが破損し、燃料漏れが発生。予選を行うことができずにタイムなどは記録されずに決勝には最後尾から臨む。
また、富士には日本人選手、チームが複数スポット参戦しており、LMP2クラスのゲイナーインターナショナル(平中克幸 / 植田正幸 / ビヨン・ビルドハイム)が8番手、ADRデルタから中野信治が参戦し、予選10番手。
KCMG(松田次生 / 小泉洋史 / リチャード・ブラッドレー)が9番手、OAKレーシングから井原慶子が参戦し、15番手を獲得している。
第6戦 富士予選(全クラス総合)
順位 | クラス | ドライバー | チーム / エンジン | タイム |
1 | LMP1 | ロッテラー / トレルイエ / ファスラー | チームヨースト / アウディ | 1’26.577 |
2 | LMP1 | デビッドソン / サラザン / ブエミ | トヨタ・レーシング / トヨタ | 1’26.755 |
3 | LMP1 | 中嶋一貴 / ブルツ / ラピエール | トヨタ・レーシング / トヨタ | 1’26.860 |
4 | LMP1 | クリステンセン / マクニッシュ | チームヨースト / アウディ | 1’27.425 |
8 | LMP2 | 平中克幸 / 植田正幸 / ビルドハイム | ゲイナー / 日産 | 1’33.073 |
10 | LMP2 | 中野信治 / ウォーカー / グレイブス | ADRデルタ / 日産 | 1’33.209 |
11 | LMP2 | 松田次生 / 小泉洋史 /ブラッドレー | KCMG / 日産 | 1’33.512 |
13 | LMP2 | リウッツィ / ウィーダ / ロシター | ロータス / ジャッド | 1’34.080 |
15 | LMP2 | 井原慶子 / ニコレ | OAKレーシング / 日産 | 1’35.408 |
16 | GTE Pro | ミュッケ / ターナー / マコヴィッキ | AMR / アストンマーチン | 1’39.114 |
17 | GTE Pro | ラミー / スタナウェイ | AMR / アストンマーチン | 1’39.591 |
18 | GTE Pro | フィジケラ / ブルーノ | AFコルセ / フェラーリ | 1’39.693 |
21 | GTE Am | セナ / 二ゴール / ポールセン | AMR / アストンマーチン | 1’40.649 |
29 | GTE Pro | 小林可夢偉 / ヴィランダー | AFコルセ / フェラーリ | タイム無 |
※この順位表は、1、2、3位、日本人ドライバー、日本チーム、元F1ドライバー、SUPER GTドライバーのみ掲載しています。
Photo by World Endurance Championship
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◆[WEC] 第6戦富士決勝、雨でレースが短縮終了。トヨタ7号車が2連覇◆
10月20日(日)、富士スピードウェイでWEC第6戦、富士6時間耐久レースの決勝レースが開催された。富士は朝から雨に見舞われ、決勝レース前から激しさを増し、路面コンディションは最悪の状況となった。
レースはコースインのフォーメーション・ラップの際、ピットレーンが閉鎖されるタイミングを見誤ったトヨタの8号車が立ち往生。これによりピットレーンから最後尾スタートとなってしまった。
レースは予定通り11時にセーフティ・カーの先導でスタートしたが、そのままセーフティ・カーが離れないまま20分後に赤旗中断となった。そして午後1時30分に再開されたが、今度はコース上に霧が発生するも、走行に支障はないとして再度セーフティ・カー先導でレースを再開。しかし、雨脚が強まり2回目の中断となった。
この間、アウディの1号車のエア・インテークにトラブルが発生、ピットインと走行を繰り返しつつマシン修理を行った。
これにより順位は変動し、トヨタ7号車がトップ、これにアウディ2号車が続いていたが、レースは午後3時すぎに短縮終了が決定した。
順位はこの時点での順位が適用され、トヨタの7号車が2連覇を達成するも、セーフティ・カー先導で数周を走行したのみのため、実質レースは中止に近い内容となった。
次戦、第7戦は中国にわたり、11月9日(土)に上海で開催される。
第6戦 富士決勝(全クラス総合)
順位 | クラス | ドライバー | チーム / エンジン | ラップ |
1 | LMP1 | 中嶋一貴 / ブルツ / ラピエール | トヨタ・レーシング / トヨタ | 16 |
2 | LMP1 | クリステンセン / マクニッシュ | チームヨースト / アウディ | 16 |
3 | LMP1 | ベリッチ / ベシェ | レベリオン / トヨタ | 16 |
6 | LMP2 | 平中克幸 / 植田正幸 / ビルドハイム | ゲイナー / 日産 | 16 |
8 | LMP2 | 中野信治 / ウォーカー / グレイブス | ADRデルタ / 日産 | 16 |
9 | LMP2 | 松田次生 / 小泉洋史 /ブラッドレー | KCMG / 日産 | 16 |
12 | LMP2 | 井原慶子 / ニコレ | OAKレーシング / 日産 | 16 |
13 | GTE Pro | ミュッケ / ターナー / マコヴィッキ | AMR / アストンマーチン | 16 |
14 | GTE Pro | フィジケラ / ブルーノ | AFコルセ / フェラーリ | 16 |
17 | GTE Am | セナ / 二ゴール / ポールセン | AMR / アストンマーチン | 16 |
21 | GTE Pro | 小林可夢偉 / ヴィランダー | AFコルセ / フェラーリ | 16 |
23 | LMP2 | リウッツィ / ウィーダ / ロシター | ロータス / ジャッド | 16 |
26 | LMP1 | ロッテラー / トレルイエ / ファスラー | チームヨースト / アウディ | 16 |
27 | LMP1 | デビッドソン / サラザン / ブエミ | トヨタ・レーシング / トヨタ | 15 |
28 | GTE Pro | ラミー / スタナウェイ | AMR / アストンマーチン | 15 |
※この順位表は、1、2、3位、日本人ドライバー、日本チーム、元F1ドライバー、SUPER GTドライバーのみ掲載しています。
Photo by World Endurance Championship
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◆[インディ] 最終戦フォンタナ予選、パワーがポール獲得。琢磨は予選を走れず◆
10月18日(金)、カリフォルニア州のフォンタナ・オートクラブスピードウェイで今シーズンのIZODインディカー・シリーズ最終戦の予選が開催された。
2周連続でのタイムアタックが行われた予選は、ペンスキーのウィル・パワーが力走し、1分5秒2247でトップタイムをマーク。2番手以下を僅差で交わしてポール・ポジションを獲得した。
2番手はエリオ・カストロネベス、3番手にはA.J.アルメンディンガーが入り、ペンスキーがフロント・ローを独占することになった。
佐藤琢磨は、予選前の午前中のプラクティスでクラッシュし、マシン修復が間に合わなかったために予選出走を断念せざるを得なかった。
琢磨は怪我はないものの、夕方の最終プラクティスで全てのセッティングを行って決勝に臨むことになった。
第19戦 フォンタナ予選
順位 No. ドライバー チーム エンジン タイム
順位 | ドライバー | チーム / エンジン | タイム |
1 | ウィル・パワー | Team Penske / シボレー | 1:05.2247 |
2 | エリオ・カストロネベス | Team Penske / シボレー | 1:05.5508 |
3 | A.J.アルメンディンガー | Team Penske / シボレー | 1:05.7854 |
4 | セバスチャン・ブルデー | Dragon Racing / シボレー | 1:05.9000 |
25 | 佐藤琢磨 | A.J.Foyt Racing / ホンダ | タイム無 |
出場ドライバー:25人
Photo by John Cote
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◆[インディ] 最終戦決勝、パワーが最終戦で優勝。琢磨は無念のリタイヤ◆
10月19日(土)、IZODインディカー・シリーズの最終戦が開催された。
トップの順位が目まぐるしく入れ替わる激戦となった最終戦は、ラップ重ねるごとに砂やタイヤかす、クラッシュしたマシンの破片がラジエターを塞ぎ、多くのマシンがオーバーヒートに見舞われるサバイバル・レースとなった。
最後まで優勝が読めない展開となった最終戦は、ポール・ポジション・スタートのウィル・パワーが僅かにリードし、優勝を飾った。
2位はエド・カーペンター、3位にトニー・カナーンが入った。そして、5位にスコット・ディクソンが入り、この結果ディクソンがタイトルを確定させ、3度目のシリーズ・チャンピオンに輝いた。
最後尾スタートの佐藤琢磨は、着実にポジションを上げていったが、オーバーヒートに悩まされ、144周を終えたところでリタイヤとなってしまった。
第19戦 フォンタナ決勝
順位 | ドライバー | チーム / エンジン | タイム/差 |
1 | ウィル・パワー | Team Penske / シボレー | 3:13:42.8699 |
2 | エド・カーペンター | Ed Carpenter Racing / シボレー | +1.4883 |
3 | トニー・カナーン | KV Racing / シボレー | +1.8615 |
12 | セバスチャン・ブルデー | Dragon Racing / シボレー | DNF |
14 | 佐藤琢磨 | A.J.Foyt Racing / ホンダ | DNF |
出場ドライバー:25人
Photo by Chris Jones
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◆[MotoGP] 第16戦オーストラリア予選、ロレンソが今季3度目のポール獲得◆
MotoGP第16戦、オーストラリアGPの予選が10月19日(土)、フィリップアイランド・サーキットで開催された。
予選はヤマハのホルヘ・ロレンソが快走し、ポール・ポジションを獲得した。
ロレンソは、セッション終了直前に1分27秒899の圧倒的な速さトップ・タイムを記録。2008年にケーシー・ストーナーが記録したタイムを短縮して新記録を樹立した。
2番手はホンダのマルク・マルケスが獲得し、3位はヤマハのバレンティーノ・ロッシが獲得した。
第16戦 オーストラリア予選
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
1 | 99 | ホルヘ・ロレンソ | ヤマハ | 1:27.899 |
2 | 93 | マルク・マルケス | ホンダ | 1:28.120 |
3 | 46 | バレンティーノ・ロッシ | ヤマハ | 1:28.647 |
出場ライダー:26人
Photo by Bridgestone Corporation
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◆[MotoGP] 第16戦オーストラリア決勝、ロレンソが優勝し、今季6勝目を達成◆
10月20日(日)、MotoGP第16戦、オーストラリアGP決勝が開催された。
決勝レースは、ポール・ポジション・スタートのヤマハ、ホルヘ・ロレンソがスタートから快走。
ロレンソは終始、安定した走りを披露して、後半も速さを見せる圧倒的な強さで優勝。今季6勝目を達成した。2位はホンダのダニ・ペドロサ、3位にヤマハのバレンティーノ・ロッシが獲得した。
次戦、第17戦は、ついに日本に上陸し、ツインリンクもてぎで10月25日(金)から27日(日)にかけて開催される。
第16戦 オーストラリア決勝
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
1 | 99 | ホルヘ・ロレンソ | ヤマハ | 29’07.155 |
2 | 26 | ダニ・ペドロサ | ホンダ | +6.936 |
3 | 46 | バレンティーノ・ロッシ | ヤマハ | +12.344 |
出場ライダー:23人
Photo by Bridgestone Corporation
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