STINGER レーシングナビ 11月11日号
WEC第7戦、アウディ2号車がチャンピオンに/SF最終戦、山本尚貴が逆転チャンピオン
【レース】
◆[WEC]第7戦上海予選、トヨタ7号車がポール・ポジション獲得◆
11月8日(金)、世界選手権(WEC)第7戦、上海6時間レースの予選がF1中国GPの舞台として知られる上海国際サーキットで行われた。
予選は、昨年の上海を制したトヨタのTS030HYBRID 7号車、アレックス・ブルツ / ニコラス・ラピエールが僅差でトップ・タイムを記録し、ポール・ポジションを獲得した。
2位はアウディR18 E-tronクアトロの1号車、アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ / マルセル・ファスラーが獲得。さらに3位はトヨタの8号車、ステファン・サラザン / アンソニー・デビッドソン / セバスチャン・ブエミが入った。
当初は、アウディの1号車がトップ・タイムをマークしていたが、ペナルティによりタイムが抹消されたことにより、トヨタが逆転してのポール・ポジションとなった。
また、AFコルセから参戦する小林可夢偉は、予選18番手、GTEプロ・クラス4番手から決勝に望む。
第7戦 上海予選(全クラス総合)
順位 | クラス | ドライバー | チーム / エンジン | タイム/差 |
1 | LMP1 | ブルツ / ラピエール | トヨタ・レーシング / トヨタ | 1’48.013 |
2 | LMP1 | ロッテラー / トレルイエ / ファスラー | チームヨースト / アウディ | +0.089 |
3 | LMP1 | デビッドソン / サラザン / ブエミ | トヨタ・レーシング / トヨタ | +0.681 |
4 | LMP1 | クリステンセン / マクニッシュ | チームヨースト / アウディ | +1.160 |
5 | LMP1 | ベリッチ / ベシェ / プロスト | レベリオン / トヨタ | +3.191 |
12 | LMP2 | リウッツィ / ウィーダ / ブシュー | ロータス / ジャッド | +9.518 |
11 | LMP2 | 井原慶子 / ニコレ / チェン | OAKレーシング / 日産 | +11.050 |
13 | GTE Pro | ラミー / セナ / スタナウェイ | AMR / アストンマーチン | +16.376 |
15 | GTE Pro | 小林可夢偉 / ヴィランダー | AFコルセ / フェラーリ | +16.874 |
16 | GTE Pro | フィジケラ / ブルーノ | AFコルセ / フェラーリ | +17.209 |
※この順位表は、1、2、3位、日本人ドライバー、日本チーム、元F1ドライバーのみ掲載しています。
Photo by World Endurance Championship
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◆[WEC]第7戦上海決勝、アウディ2号車が優勝し、タイトル獲得◆
11月9日(土)、上海国際サーキットで世界耐久選手権(WEC)第7戦、上海6時間レースが開催された。
レースはトヨタの7号車、8号車が好スタートを切り、トヨタ同士の接戦を展開した。トヨタは快走を続けたが、残り2時間ほどになったところで、7号車がパンクに見舞われて戦線を離脱してしまった。
トヨタの8号車は、後続のアウディ1号車に大差をつけて快走していたが、残り1時間半ほどになったところでサスペンションが破損。こちらも戦線離脱を余儀なくされた。
ここから首位に立ったアウディはポジションをキープし、そのまま逃げ切り優勝。トヨタの7号車は必死の追走をみせたが、僅かに及ばず2位でフィニッシュ、3位はアウディ2号車、トム・クリステンセン / アラン・マクニッシュ / ロイック・デュバルとなった。
今大会の結果により、アウディ2号車のドライバーがタイトルを獲得し、チャンピオンに輝いた。
小林可夢偉は総合16位、クラス5位でフィニッシュした。次戦は最終戦となる第8戦が11月28日(木)から30日(土)にかけて、バーレーンで開催される。
第7戦 上海決勝(全クラス総合)
順位 | クラス | ドライバー | チーム / エンジン | ラップ |
1 | LMP1 | ロッテラー / トレルイエ / ファスラー | チームヨースト / アウディ | 190 |
2 | LMP1 | ブルツ / ラピエール | トヨタ・レーシング / トヨタ | 190 |
3 | LMP1 | クリステンセン / マクニッシュ | チームヨースト / アウディ | 189 |
4 | LMP1 | ベリッチ / ベシェ / プロスト | レベリオン / トヨタ | 185 |
10 | LMP2 | 井原慶子 / ニコレ / チェン | OAKレーシング / 日産 | 172 |
13 | GTE Pro | ラミー / セナ / スタナウェイ | AMR / アストンマーチン | 169 |
15 | GTE Pro | フィジケラ / ブルーノ | AFコルセ / フェラーリ | 168 |
16 | GTE Pro | 小林可夢偉 / ヴィランダー | AFコルセ / フェラーリ | 167 |
24 | LMP1 | デビッドソン / サラザン / ブエミ | トヨタ・レーシング / トヨタ | 143 |
27 | LMP2 | リウッツィ / ウィーダ / ブシュー | ロータス / ジャッド | 93 |
※この順位表は、1、2、3位、日本人ドライバー、日本チーム、元F1ドライバーのみ掲載しています。
Photo by World Endurance Championship
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◆[スーパー・フォーミュラ] 第7戦予選、山本尚貴がレース1、2でポール獲得◆
11月9日(土)、鈴鹿サーキットでスーパー・フォーミュラ・シリーズ最終戦となる、第7戦の公式予選が開催された。
ノックダウン方式で開催された予選は、今大会の決勝が変則的な2レース制となっており、予選Q1の順位が決勝レース1のグリッドとなる。そして、その後のQ3までの結果により、決勝レース2のスターティング・グリッドが決定する。
予選は、チーム無限の山本尚貴が快走をみせ、レース1の予選を1分38秒055のコース・レコードでポール・ポジションを獲得した。2番手は中嶋大祐、3位は小暮卓史となった。
さらに山本は、レース2予選でも圧倒的な速さをみせ、直前に自身が記録したコース・レコードを超える1分37秒774を記録。唯一の37秒台をマークし、2レースともポール・ポジションを獲得。2番手はJ.P.デ・オリベイラ、3番手は小暮卓史が獲得した。
第7戦鈴鹿 予選リザルト
レース1
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム |
1 | 16 | 山本尚貴 | ホンダ | 1:38.055 |
2 | 31 | 中嶋大祐 | ホンダ | 1:38.320 |
3 | 32 | 小暮卓史 | ホンダ | 1:38.331 |
出場ドライバー:19人
レース2
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム |
1 | 16 | 山本尚貴 | ホンダ | 1:37.774 |
2 | 19 | J.P.デ・オリベイラ | トヨタ | 1:38.067 |
3 | 32 | 小暮卓史 | ホンダ | 1:38.108 |
出場ドライバー:19人
Photo by Honda Motor Co., Ltd.
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◆[スーパー・フォーミュラ] 第7戦決勝、山本尚貴が逆転、チャンピオンに◆
11月10日(日)、鈴鹿サーキットでスーパー・フォーミュラ最終戦となる第7戦の決勝レースが開催され、決勝は20周のレース1と28周のレース2が別々に行われる変則的なレース制で行われた。
レースは、予選で快走を見せた山本尚貴が決勝でも快走。ウエット・コンディションながら、山本がスタートを決めて首位に立ち、後続を引き離していった。
しかし最終コーナーでバランスを崩し、コースアウト。ここで小暮卓史に選考を許すが、2周目に小暮が突然失速し、この隙に山本が首位を奪還。
ここから山本が独走状態に入ってベストタイムを連発し、勢いは止まることなくそのまま優勝。2位は中嶋大祐、3位はJ.P.デ・オリベイラとなった。
午後のレース2では、山本が再度好スタートをきり、首位をキープ。ここから路面が乾きだし、レイン・タイヤでスタートした各車が、タイヤ交換のためピットインすることに。
その後、首位が入れかわっての接戦が続いたが、20周目を前に再び雨が降り始め、路面状況が一変した。
レースは荒れだし、首位のマシンがコースアウト。各車ともに濡れた路面に手こずるなか、首位を走行する中嶋一貴が逃げ切り優勝。2位は小暮が獲得し、そして3位に山本尚貴が入った。これにより山本はポイント・ランキング首位のロッテラーと同得点となったが、選手権規定により、山本が逆転し、自身初のシリーズ・チャンピオンを獲得した。
第7戦鈴鹿 決勝リザルト
レース1
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム/差 |
1 | 16 | 山本尚貴 | ホンダ | 38:52.509 |
2 | 31 | 中嶋大祐 | ホンダ | +8.608 |
3 | 19 | J.P.デ・オリベイラ | トヨタ | +10.877 |
出場ドライバー:19人
レース2
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム/差 |
1 | 1 | 中嶋一貴 | トヨタ | 52:24:755 |
2 | 32 | 小暮卓史 | ホンダ | +20.603 |
3 | 16 | 山本尚貴 | ホンダ | +21.725 |
出場ドライバー:19人
Photo by Honda Motor Co., Ltd.
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◆[MotoGP]第18戦バレンシア予選、マルケスがポール・ポジション◆
11月9日(土)、MotoGPシリーズ最終戦、第18戦バレンシアGPの予選がバレンシア・サーキットで開催された。
予選は、ホンダのマルク・マルケスが快走をみせ、昨年にチームメイトのダニ・ペドロサが記録したコース・レコードを更新する1分30秒237のタイムを記録し、ポール・ポジションを獲得した。
2番手に入ったホルヘ・ロレンソも、コース・レコードを上回る1分30秒577をマークしたが、マルケスに僅かに及ばなかった。3番手はペドロサが入ったが、こちらもレコードを上回っており、上位3人が昨年の記録を超える速さだった。
第18戦 バレンシア予選
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
1 | 93 | マルク・マルケス | ホンダ | 1:30.237 |
2 | 99 | ホルヘ・ロレンソ | ヤマハ | 1:30.577 |
3 | 26 | ダニ・ペドロサ | ホンダ | 1:30.663 |
5 | 46 | バレンティーノ・ロッシ | ヤマハ | 1:30.920 |
出場ライダー:28人
Photo by BRIDGESTONE CORPORATION
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◆[MotoGP]第18戦決勝、ロレンソが優勝。マルケスが史上最年少王者に◆
11月10日(日)、MotoGPシリーズ最終戦、第18戦バレンシアGPの決勝が開催された。
レースは序盤、ホンダのマルク・マルケス、ダニ・ペドロサ。ヤマハのホルヘ・ロレンソが接戦を繰り広げた。
バトルは中盤、首位のロレンソがペースを上げていき、ここから独走状態に。ロレンソは首位をキープし、圧倒的な強さで優勝。3連勝を飾った。
2位はホンダのペドロサ、3位にマルケスが入った。今大会の結果でマルケスのチャンピオンが決定。史上最年少のMotoGP王者に輝き、さらに過去に125cc、Moto2クラスも制覇していたため、史上4人目となる3クラス制覇の快挙も達成した。
第18戦 バレンシア決勝
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
1 | 99 | ホルヘ・ロレンソ | ヤマハ | 46’10.302 |
2 | 26 | ダニ・ペドロサ | ホンダ | +3.934 |
3 | 93 | マルク・マルケス | ホンダ | +7.357 |
4 | 46 | バレンティーノ・ロッシ | ヤマハ | +10.579 |
出場ライダー:26人
Photo by BRIDGESTONE CORPORATION
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【 サーキットからのお知らせ 】
◆鈴鹿サーキット、2013年度SRS-F、スカラシップ選考会を開催◆
鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)は、今年度のスカラシップ選考会を11月20日(水)に開催する。
今年は5名の候補生が選考会に参加し、最終日の練習走行を11月20日(水)に行う。走行終了後に、講師陣による協議を行い、スカラシップ獲得者を決定する。
SRS-Fスカラシップ獲得者はホンダの育成ドライバー「HFDP(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)」の一員になる資格が与えられる。
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