[STINGER]インスピレーション(土曜日フリー走行)
●J.トゥルーリの意地
金曜日のフリー走行2で、ヤルノ・トゥルーリが1分24秒994を記録した。このタイムは、トップからは4秒近く遅れているが、オンガロリンクで2008年に優勝経験があるチームメイトのヘイキ・コバライネンを0.453秒上回る素晴らしいタイムと言えた。
その最大の原動力は、今回からパワーステアリングが着いたからという。J.トゥルーリは、去年からパワステの必要性を訴えていたが、わがままとして(?)なかなか聞き入れられなかった。
フリー走行を終えたJ.トゥルーリは、「新しいステアリング・システムと、良い感触のマシンを僕に与えてくれたんだ」と笑顔で語った。「午前中、ガレージから出て行ってすぐに、今までよりもマシンが格段に良くなってることが分かった。また自信を取り戻すことができたよ」。
ちなみにJ.トゥルーリのロータスは、”新興チーム”というテールエンダー集団に埋もれているが、フリー走行3のタイムは、中断グループであるトロロッソの18ブエミ/トロロッソとの差は僅か0.116秒差だった。J.トゥルーリが、「本当にポジティブな1日だったし、チーム
のみんなにお礼を言いたいね」と喜ぶのも当然。ロータスの躍進によっては、”Q1落ちは新興チームがいるから、1台だけ”と信じ込んでいる中段チームも注意が必要になるかもしれない。
[STINGER]山口正己