USGPの”映像”の意味
開幕まで50日。USGPがノーズの映像をYou-TUBEで流している。果たしてこれはどういう意味をもっているのだろうか。
考えられることはふたつ。USGPが”主張”するように、マシン制作が”順調”に進んでいる場合。もしくは、まったくその逆だ。もしかするとノーズしかないのかもしれない、という憶測もできる。
USGPは、トップシークレットを見せるはずがない、と主張するだろう。だが、辻褄が合わないことがある。昨年4月のマレーシアGPの会場から空港に隣接するパン・パシフィック・ホテル行きのシャトルバスに乗り合わせたマネージングディレクターのピーター・ウィンザーは、”順調に進んでいるか”という[STINGER]の質問にこう答えている。「USGPに興味をもってくれてあり
がとう。8月にはマシンが完成しているはずなので、そうだな、ハンガリーGPの後にアメリカに回って、ガレージを見に来ないか」。その後、誘いはトンと来
なかったが、その時も、ノーズだけを見せてくれるつもりだったのだろうか。
あくまで憶測にすぎないが、USGPのマシンの完成が遅れているという噂を裏付ける情報がある。ブリヂストンの関係者のコメントだ。「USGPとカンポスからは、タイヤの注文が来ていません」。タイヤの注文が来ていない、ということは、テストの予定が立っていない、ということであり、「つまりマシンがないのではないか」という想像につながる。
撤退後も、TMGの風洞でテストが続けられたTF110。ステファンGP01としての発表はいつか。
一方、中嶋一貴が乗ることになると言われているステファンGPからは、「TMGの関係者から打診がありました」とも。この情報から、現時点では、USGPとカンポス・メタよりも、トヨタTF110を流用するステファンGPの可能性の方が高いことになりそうだ。
ちなみに、参加枠の13チームが、もう1チーム増えて14チームになるのではないか、という憶測もあるが、ブリヂストン関係者は、「その可能性はない」と
断言した。1チーム増えるだけで、タイヤの供給計画を根本から見直さなければならなくなるからだ。しかし、ステファンGPからはいまのところなんの計画発表もないままだ。