ハミルトン、アメリカGP4連覇!!–2017F1GP第17戦アメリカGP決勝
2017F1GP第17戦アメリカGPは、歴史に残るレースになった。
勝ったのはルイス・ハミルトン(メルセデス)。スタートで予選2位からスタートしたセバスチャン・フェッテル(フェラーリ)の先行を許したが、4周目にオーバーテイクすると、後は横綱相撲で56周を走りきり、アメリカGP4連勝を飾った。
これで、ハミルトンは、フェッテルに69点差を着けて残り3戦。タイトルをほぼ手中にした。
歴史に残ったのはレースの展開ではなく、全体の流れだった。今年から、F1GP全体のシステムが、バーニー・エクレストン体制からリバティ・メディアに主導権が受け継がれ、リバティ・メディアによってさまざまな試みが行なわれているが、今回は明確に表面化し、スタート前進行から新たな“イベント”が設えられ、F1GPが様変わりした歴史的なレースとなった。※“イベント”の詳細は別項で。
スタート進行の盛り上げ効果によるインディ500にも似た上昇ムードの中でフォーメーションラップが始まった。スタートで、予選2番手のフェッテル+フェラーリが、スタートでハミルトン+メルセデスを押さえ込んで1コーナーを回った。
タイヤ交換は1回が順当とされていたが、スタート前の雷雨で路面コンディションが変化し、タイヤライフを正確に読めない状況でレースは進んだ。ハミルトン+メルセデスは計算通り、1回のピットインで優勝に突き進んだが、2位以下はフェッテル、ライコネン+フェラーリ、ボッタス+メルセデス、そしてフェルスタッペン+レッドブルが入れ乱れ、最後までわからない展開となった。
フェッテルとライコネンがボッタスをオーバーテイクして終盤を迎えた最終ラップ。4番手にいたフェルスタッペンが、ラインを守って慎重になりすぎたライコネンの虚を衝くかっこうで3位を奪った。しかし、追い越しの際にコースをショートカットしたカドでペナルティを受け、表彰台への控室で、ライコネンがフェルスタッペンを“追い越す”ことになった。
サーキットof the アメリカズのコースレイアウトが功を奏したオーバーテイクも多数見られた。フェッテルがボッタスを交わして2位に出た時のオーバーテイクは迫力満点だった。
左にボッタス、アウトからフェッテル。コーナーで右にヴァンドーン+マクラーレン・ホンダがいたので、フェッテルはギリギリで2台の間を抜けるきわどいけれどギリギリのフェアな、そし手見事なオーバーテイクだった。
マクラーレン・ホンダは、予選9番手からスタートしたアロンソ+マクラーレン・ホンダが、新たな進化形のパーツを装着し、アロンソ自身も好感触のコメントを発し、いつものようにスタートを決めて7位、タイヤ交換後も8位を守っていたが、25周目に「エンジンの問題と思う」という報告でピットでリタイアする残念な結果となった。僚友のヴァンドーンは、12位でゴールした。
次のレースは来週日曜日に決勝を行なう連戦、20戦中最も標高が高い高地メキシコ・シティのメキシコGP。残り3戦の2017年F1GPは、最終コーナーを回った。
◆2017F1GP第17戦アメリカGP結果
1. ハミルトン+メルセデス
2. フェッテル+フェラーリ
3. ライコネン+フェラーリ
4. フェルスタッペン+レッドブル
5. ボッタス+メルセデス
6. オコン+フォースインディア
7. サインツ+ルノー
8. ペレス+フォースインディア
9. マッサ+ウィリアムズ
10. クビアト+トロロッソ
11. ストロール+ウィリアムズ
12. ヴァンドーン+マクラーレン・ホンダ
13. ハートレー+トロロッソ
14. グロジャン+ハース
15. エリクソン+ザウバー
16. マグヌッセン+ハース
—-以下、リタイア
アロンソ+マクラーレン・ホンダ
リカルド+レッドブル
ウェーレイン+ザウバー
フルケンベルグ+ルノー
※アメリカGP結果詳細
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Photo by MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team