オリジナル リリース-ピレリ【ハンガリーGP(金)】
2011年7月29日、ブダペスト
最大グリップを得るため各マシンが最大限のダウンフォースを積んで走るタイトでツイスティなハンガロリンクの初日は、マクラーレンのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録しました。
ハミルトンは金曜の両セッションともに最速タイムを記録しています。午前中はPZeroイエロー・ソフト・タイヤ、午後はPZeroレッド・スーパーソフト・タイヤでの記録でした。1日の最速タイムはPZeroレッドによる1分21秒018で、2位のフェラーリのフェルナンド・アロンソよりも0.2秒速いタイムでした。午前中のタイム差もほぼ同様でした。
全長4.381kmのサーキットは1日を通してラバーが乗るにしたがって速くなっていきました。朝は曇っていましたが、気温は22度まで上がりました。
各チームは2回のセッションで、様々な燃料搭載量におけるソフトとスーパーソフトの差を確認しました。同条件であればスーパーソフトとソフトの差は1秒以下でしかなく、どちらのコンパウンドもこのタイトでツイスティなサーキットに互角に適合していることが証明されました。同条件で正確な比較を行なうため、上位ドライバーの中には2回目のセッション終盤までソフトとスーパーソフトを交互に履くケースもありました。数多くの低速コーナーからの立ち上がりで求められるトラクションがリアタイヤに大きな負荷をかけてしまう特徴を持つこのサーキットでは、特にリアのデグラデーションが注目されました。
ここで収集したデータは明日の予選戦略を決定する上で生かされます。いつピットストップを行なうか、どれだけ暑いコンディションになるかを考えた上で、ドライバーはソフトかスーパーソフトのどちらでレースをスタートする方が良いかを考慮します。明日はドライになることが予想されており、週末はさらに暑いコンディションになるはずです。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「非常に興味深いフリー走行でした。我々の予想通り、モナコやカナダでも使われたソフトとスーパーソフトの差は0.8秒ほどでした。小さいながらもスーパーソフトにはアドバンテージがあり、ポールポジションを狙うドライバーはこちらを履くでしょう。路面と天候のコンディションにもよりますが、決勝ではスーパーソフトは15周、ソフトは25周ほどもつはずです。今日は24周使ったドライバーがいました。コンペティティブなマシンが多く、予選の展開を予想することは難しいと言えます。今夜タイヤデータを分析すれば、誰がどのくらいの速さを持っているのか、もう少しはっきりと見えてくるでしょう」
今日の豆知識:
ハンガロリンクはF1シーズンの中でパーマネントサーキットとしては最も速度の低いサーキットです。最高速は305km/hに達しますが、平均速度は194km/hでしかなく、コーナーの平均通過速度に至っては132km/hと低速です。最も長いストレートでも908mしかなく、ピットレーンのロスタイムも比較的短く19秒となっています。