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オリジナル リリース-ピレリ【ベルギーGP プレビュー】

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2011年 ベルギーGP
ピレリ、究極のドライバーズサーキットに挑む

2011年8月22日、ミラノ

グランプリ概要:
アルデンヌの中央に位置するスパ・フランコルシャンは、その類を見ないチャレンジングさゆえにどのドライバーからも高い人気を誇るサーキットです。最長が7.004kmという全長は他のサーキットよりも圧倒的に長くいことで昔からよく知られています。オールージュやブランシモンなどはグランプリ屈指のコーナーで、ドライバーだけでなくタイヤにも限界までのプッシュを要求します。

高い速度とGフォースだけでなく、この地方特有の変わりやすい天候というのもスパ・フランコルシャンの大きな課題のひとつです。ニュルブルクリンクの旧ノルドシュライフェと同じようにサーキットが広範囲に広がっているため、局地的な天候の変化が見られることもあり、ある箇所では雨が降っているのに別の箇所では完全にドライということもあり得るのです。

ベルギーGPには、ピレリのPZeroホワイト・ミディアムとPZeroイエロー・ソフトが投入されます。これはヨーロッパGPやドイツGPと同様のコンパウンド選択ですが、過去の例を見てもウエット・タイヤとインターミディエイト・タイヤの活躍も見られることになるでしょう。特にPZeroブルー・インターミディエイト・タイヤはここ数戦で中心的な存在となっており、複雑なコンディションへの対応力がスパでも充分に発揮されるでしょう。

スパ・フランコルシャンはピレリがテストを行なったことのないサーキットのひとつですが、縦方向にも横方向にもシーズンで最も力がかかるサーキットのひとつでもあります。1周が長いためコンパウンド間の差が大きくなり、その差は1秒以上になるでしょう。これにより、戦略の重要性が増すことになります。しかし、気温は冷涼で、他のサーキットよりも鋭角なコーナーが少なく、流れるようなレイアウトであるため、タイヤ摩耗は非常に少なくなります。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクターのコメント:
ポール・ヘンベリー:「スパ・フランコルシャンはモータースポーツの世界でも伝説的なサーキットのひとつですし、F1を象徴するサーキットです。究極の性能が問われるサーキットですから、我々は充分な性能を持ったタイヤを投入しなければなりません。通常のサーキットと同じように強大な負荷を受け止めるのは当然ですが、安全性を確保した上で最大限のパフォーマンスも実現しなければならないのです。いろんな意味でスパは最も予測の難しいサーキットのひとつです。我々はここでのテストを行なっていませんから、データもほとんど持っていません。しかし特にバレンシアやニュルブルクリンクなどこれまでのレースを見る限り、ミディアム・タイヤとソフト・タイヤのコンビネーションこそが性能と耐久性の最良のバランスを実現してくれるものと自信を持っています。ドライバーたちの才能をあらゆる面で発揮させてくれるはずです。このレースでは勇敢なオーバーテイクが見られるはずですし、それこそまさに我々のタイヤ開発の哲学と一致するものです。ベルギーの天気はいつも通りのクエスチョンマークですが、今年はすでに多くのウエットレースが繰り広げられてきましたし、我々も予想以上に多くの経験をさせてもらっています」

F1ドライバーのコメント:
ジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン・レーシング):「スパ・フランコルシャンは僕にとってシーズンの中でも最も特別なサーキットのひとつだよ。とにかく走っていて最高で、その気分を言葉で表わすのは難しいね。一番好きなのはもちろんオールージュさ。とても重要でユニークなコーナーで、全開で駆け抜けるのは本当に大きなチャレンジなんだ。高速でツイスティで丘を上ったり下ったりするレイアウトだから、スパは非常に難しい。ここでもエキサイティングなレースが繰り広げられるだろうし、今回もピレリのPZeroタイヤがその中心になるはずだ。レース週末で最も大変なのは、正しいタイヤを履くことだ。天候は常に変わりやすいし、サーキットのある場所では雨が降っているのにある場所ではドライということもある。44周の決勝レースでも常に、ピレリタイヤの性能を最大限に引き出すために慎重にタイヤを扱う必要があるだろうね」

テクニカルノート:
*スパでダウンフォースの最適値を見つけ出すことは難しい。どのチームも最高速を犠牲にしたくはないが、19のコーナーのうち時速130km以下で曲がるのは6つしかなく、空力グリップも必要だからだ。多くのチームがミディアム・ダウンフォースのセットアップで走ることになる。

*スパ・フランコルシャン・サーキットではタイヤに強大な圧縮力がかかる。オールージュの底などがそうで、タイヤに大きな負荷がかかるため、タイヤ内圧を正しく保つことが非常に重要となる。チームに供給された時点での内圧は18〜20psiだが、タイヤに熱が入ると内圧が急速に高まり、グリップは低下する。つまりドライバーたちにとっては、タイヤを激しく使いすぎないことも非常に重要となる。

*F1マシンのサスペンションの動きの約半分はタイヤの変形によるものだが、スパではサスペンション可動幅を最大限にセットアップして脚回りを柔らかくする。そのため、他のサーキットよりも車高を高くしなければならない。

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