オリジナル リリース-スクーデリア・トロ・ロッソ【シンガポールGP(木)】
【シンガポールGP プレビュー?】
眠ってるなんてもったいない
初めてF1ガシンガポールを訪れることになった時、ジャーナリストを含む関係者の多くが、寝不足になるのではないかと心配していた。しかし実際は逆で、むしろ睡眠時間が長すぎる人が多かったようだ。せっかくエキゾチックな国へ出かけていって、それではもったいないし、活動的なF1のイメージにもそぐわない。この小さな国には、観るべきものが山ほどあるのだ。
シンガポールの動物園は、夜間のサファリ・ツアーを楽しめる、街中にあるものとしては、おそらく世界で唯一の施設だろう。そしてそれが非常に楽しい。多くの動物が夜行性だから、暗い時間ならよろこんでいろいろな活動を見せてくれるのだ。逆に昼間の時間は、みんな気が抜けており、ほとんど動かないが、せいぜい毛繕いをしているくらいだろう
ラッフルズ・アベニューのリッツ・カールトン・ホテルには、アンディ・ウォーホール、ディビッド・ホックニー、ヘンリー・ムーアなどの、素晴らしい美術品が展示されている。オープンしたばかりのユニバーサル・スタジオも、早起きして出かけてゆく価値のある場所だ。『ロスト・ワールド』には(F1のパドックと同じく)奇妙な生き物や恐竜たちがいる。星々と言葉を喋るロバがテーマの『エンチャンテッド・エアウェイズ』へ行くと、まるでF1の記者会見を見ているような気分が味わえる。そして『ランド・オブ・ファー・アウェイ』は、まさしくF1関係者の日常を表わしている。
メディア・センターをあまり離れたくないのなら、近くの有名な観覧車、シンガポール・フライヤーを眺めていれば良い。試しに乗ってみると、F1ドライバーの気分が良く理解できるだろう。おなじ場所を一周して、結局は元に戻ってくるからだ。
そもそも睡眠というものは重視されすぎており、熟睡したと思っていても、実はたくさん夢を見ているものだ。それならば、さっさとベッドを抜け出し、活発に動いた方が良い。人が本当に必要とする睡眠時間は、それほど長くはない。