ポルシェ、1-2フィニッシュで世界選手権タイトルを獲得
上海インターナショナルサーキットのFIA世界耐久選手権(WEC)の第7戦上海6時間レースで、ポルシェ919Hybridがシーズン4回目の1-2=5連勝を飾り、シーズン最終戦を残してマニュファクチュアラータイトルを決めた。
6時間のうち2/3がウェットコンディションで争われたレースの優勝ドライバーは、ティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)/マーク・ウェバー(オーストラリア)。ロマン・デュマ(フランス)/ニール・ジャニ(スイス)/マルク・リーブ(ドイツ)が2位。
この勝利でポルシェは、308ポイントでマニュファクチュアラータイトルを獲得。アウディ(238)とトヨタ(137)を突き放し、ポルシェにとって耐久レースでの1964年から1986年の12回に続く13回目の世界選手権タイトルとなった。
ドライバー部門の世界選手権タイトルは11月21日にバーレーンで行なわれる最終戦最終戦に持ち越された。現在、ポルシェベルンハルト/ハートレー/ウェバーが155ポイントで、143ポイントのアウディのドライバー達をリードしている。
レースは、強い雨のためセーフティカーの先導でのスタート後、4周した後でグリーンフラッグが出され、ポールポジションのブレンドン・ハートレーがトップをキープして優勝した。
18ポルシェ919Hybridは、一時トッフェラーリを走るが、ゼッケン7のアウディ(A.ロッテラーに押し出され、最後尾でレースに復帰してから5周後には25台をオーバーテイクする鬼神の追い上げを見せ、11周目の最後には、カーナンバー2のトヨタをパスして5位へ。さらにポジションを上げて2位でゴールした。
テクニカル・ディレクターのアレクサンダー・ヒッチンガーは、「2年目にしてル・マン優勝を果たし、今日は世界選手権のマニュファクチュアラータイトルを獲得しました。さらには予選もすべて支配した。これ以上望めない結果だ。このチームを心から誇りに思う。攻めの姿勢で開発を行い、パフォーマンスに関して一切の妥協を認めなかった反面、そのリスクを受け入れた。しかし、同時にポルシェ919ハイブリッドを信頼性の高い車両に仕上げることに成功した」。
マーク・ウェバー(39歳、オーストラリア)のコメント:「これほどの短期間で、このチームが達成したことは驚異的だ。いくつかの魅力的なプロフェッショナルモータースポーツのプロジェクトに関わってきたが、これほどのレベルにまで達し、このような結果を出したことは感動的だ。これらの車両の製作、そして毎週のように最高のパフォーマンスを続けて出すことは至難の業。マニュファクチュアラータイトルはポルシェと努力を続けた全員にとってすばらしい結果だ。これらの人々のために走ることができ、最高の気分だ」。
上海6時間(中国)レース結果
1. ベルンハルト/ハートレー/ウェバー ポルシェ919ハイブリッド 169周
2. デュマ/ジャニ/リーブ ポルシェ919ハイブリッド + 26.294秒
3. ファスラー/ロッテラー/トレルイエ アウディR18 e-tronクワトロ + 30.311秒
4. ディ・グラッシ/デュバル/ジャービス アウディR18 e-tronクワトロ、+ 50.906秒
5. ブルツ/サラザン/コンウェイ トヨタTS040 HYBRID 4周遅れ
6. デビッドソン/ブエミ/中嶋 トヨタTS040 HYBRID 5周遅れ
photo by PORSCHE