ブエミ、奇想天外のレースでタイトル獲得!!–2016フォーミュラE最終戦
レースと関係ないファステストラップ合戦で2代目フォーミュラEワールドチャンピオンを決めたブエミ。
2016フォーミュラEは、ロンドンのバタシー・パークで最終戦を行ない、セバスチャン・ブエミがワールドチャンピオンを決めた。
レースは非常に複雑な展開となったが、すべては、スタート直後の接触で始まった。あろうことか、タイトルを争う予選3番手のルーカス・ディ・グラッシが、ポールポジョンからスタートしたタイトル争い相手のセバスチャン・ブエミに追突したのだ。
このアクシデントで、二人は大破したクルマでピットに戻り、クルマを乗り換えたが、レースからは完全に脱落。しかし、二人のポイント差が、2点だったことが、その後の筋書きを面白くした。
フォーミュラEの規則で、ファストラップに得点が与えられ、そのポイントでタイトルが決まる。結果として、レースの順位ではなく、ファステストラップを記録した方がチャンピオンという不思議な展開になった。
二人は、レースを余所に、ピットで待機してチャンスを待ち、エネルギーをチャージしてファステストラップ狙いに徹した。
ニコラス・プロストがリーダーになったレースと同じ舞台で、タイトルをかけた予選のようなアタックが行なわれるという前代未聞の展開。
ファステストラップ合戦はブエミが、予選を凌ぐ圧倒的なタイムで、去年、ネルソン・ピケJr.に1ポイント差でタイトルを奪われたリベンジを果たした。
レースは、ニコラス・プロストが勝ち、その結果プロストの父アラン・プロスト率いるルノーEダムスが、ブエミのドライバーズチャンピオンと共にチームタイトルも決めた。
2016-2017シーズンは、10月に台湾で幕を開ける。
◆2016フォーミュラE第10戦(最終戦)トップ10
1. ニコラス・プロスト ルノーEダムス
2. ダニエル・アブト ABT シェーファー・アウディ・スポーツ
3. ジャン・リュック・ベルニュ DSバージン・レーシング
4. ニック・ハイドフェルド マヒンドラ
5. アイトニオ・ダ・コスタ チーム・アグリ
6. ジェルミー・ダンブロジオ ドラゴン
7. ロイック・ドュバル ドラゴン
8. ステファン・サラザン ベンチュリ
9. ブルーノ・セナ マヒンドラ・レーシング
10. ネルソン・ピケJr. ネクステフTCR
◆2016フォーミュラEシリーズランキングトップ5
1. セバスチャン・ブエミ 155
2. ルーカス・ディ・グラッシ 153
3. ニコラス・プロスト 115
4. サム・バード 88
5. ジェルミー・ダンブロジオ 83
◆2016フォーミュラEチームランキングトップ6
1. ルノーEダムス
2. ABT シェーファー・アウディ・スポーツ
3. DSバージン・レーシング
4. ドラゴン・レーシング
5. マヒンドラ・レーシング
6. ベチュリ
photo by Formula-E