混走のルマン、スピード差は50km/h!!
ルマン24時間を難しくしている要因に、混走がある。最速のLMP1以下、LMP2、GTpro、GTamの4クラスが混走する。レース専用のLMPと市販車を改造したGTでは、性能が違って当然。
ラップタイムは、LMP1が3分17秒ほど、以下、LMP2が10秒ほど遅く、GTproが35秒遅れ、GTamは、さらに数秒遅いが、これはクラストップの話で、最も遅いGTamは、テストデーで4分を切れなかった。つまり、1周40秒以上遅いマシンが混走していることになる。
スピードでいうと、最高速の差は、最大で50km/h以上!! ポルシェ・カーブの区間計測では、13秒ほどで走るLMP1に対して、GTproで4~5秒、GTamは、5秒以上以上遅いドライバーもいる。
周回遅れはどこで現れるかわからないからややこしい。逆に、周回遅れにされる方も、どこでズバッとくるか、こちらの都合にお構いなし。抜く方ももちろん、抜かれる方も、ライバル以外に注意が必要。もしかすると、トップグループの敵は、ライバルではなく、別クラスのクルマ、ということになる?
[STINGER]山口正己
photo by FIA-WEC