世界一のヒルクライムでVWが新記録!!
コロラド州の山並みを駆け上がる壮大なヒルクライム“パイクスピーク”で、VWが送り込んだ電気自動車が、2016年ルマン24時間ウィナーのロマン・デュマのドライブで最速記録を打ち立てた。
デュマは、パイクスピークで2014年に初優勝し、2016年から今回まで3連覇の勝目。記録した7分57秒148は、2015年にセバスチャン・ローブが樹立したレコードを16秒短縮する素晴しいものだった。
Pikes Peak International Hill Climbは、1916年に始まり、今年は96回目。全長19.99キロメートルに156のコーナーが待ち構え、高低差1.439kmで争われる。コース途中にはガードレールがなく、特に、標高4301mのゴール間近になると、コースオフしたら数百mの急斜面を落下するリスキーな区間が連続する。
高低差が激しく、頂上付近は気温も低く、高地で空気密度も下がる。高地でダウンフォースを確保するために巨大なリヤウィングがパイクスピーク専用マシンの特徴。500-kW(680 PS)を発生するVWは、2017年10月18日の計画スタートから僅か8カ月で完成。重いバッテリーを搭載するハンディを克服し、1,100kg未満という身軽さで、100年以上にわたるヒルクライムの歴史の中で最速タイムを実現した。
この記録は、電気自動車の記録を更新しただけでなく、ミッシェル・ムートン、スティグ・ブロンキスト、田嶋伸博、ロッド・ミレンなどを凌いで、チャンピオンリストのトップに名を残すことになった。
【STINGER】
photo by Volkswagen Group Japan