インディカー3勝目の佐藤琢磨、喜びのコメント
9月2日にオレゴン州の1 ポートランドで行なわれた2018インディカー第16戦でインディカー3勝目を記録した佐藤琢磨の喜びのコメントが届いた。
不本意な予選で20番グリッドからスタートした佐藤琢磨は、スタートで発生した多重クラッシュから逃れ、コーション中にピットレーンがオープンになると、燃料給油を行ない16番手でコースに復帰。ここでピットストップのタイミングをずらすことができ、39周目にタイヤ交換と燃料補給を行なうためにピットインする直前には、2番手まで浮上していた。
ピット作業を済ませて17番手でコースに復帰すると、2ストップ戦略もしくは3ストップ戦略を選んだドライバーたちよりも速いペースで周回。コーションが提示されて多くのドライバーがピットストップを行なった45周目には10番手へと駒を進める。
47周目にはチャビスを抜いて9番手に浮上した後、3ストップ戦略のドライバーたちがピットストップを開始。琢磨が7番手を走行中に再びコーションとなるが、上位陣がピットストップするなか、コース上に留まった琢磨は2番手に進出、71周目にトップに立つと、76周目に最後のピットストップを実施。2番手でコースに復帰。トップのマックス・チルトンはもう1度ピットストップの必要があった。
間もなくイエローが提示されると、81周目にレースは再開。85周目にチルトンのピットストップで佐藤琢磨はトップに出ると、追いすがるライアン・ハンター-レイを0.6084秒差で振り切って、インディカー3勝目、チームに26度目の栄冠をプレゼントした。
佐藤琢磨のコメント
「レース戦略は完璧、マシーンも完璧で、ピットストップはファンタスティックのひと言でした。文句のつけどころがないレースです。僕のミラーにはずっとライアン・ハンター-レイが映っていました。使えるプッシュ・トゥ・パスは彼のほうが多く、襲いかかってくると思っていましたが、冷静に対処できました」
「ここ数週間は難しいレースが続きましたが、特にセントルイスは苦しい戦いとなりました。これまで僕たちは燃料給油の戦略に工夫を凝らしたものの、成功しませんでした。ただし、今回はこれが非常にうまくいきました。イエローのタイミングにも助けられましたが、それ以上に大切だったのは、マシーンが速かったことです」
「ポートランドのファンが熱狂している様を見てください。僕のキャリアのなかでも、今日はもっとも思い出深い日のひとつになりました。昨日の予選がうまくいかなかったため、僕たちは20番手からスタートしましたが、おかげでかえって自由な視点で戦略を練ることができました。ホンダ、パナソニック、そのほかスポンサーの皆さん、チームのメンバー、そしてボビー、マイク、デイヴの3人に心からお礼を申し上げます」
【STINGER】
photo by SPORTS BIZ