予選は⑦可夢偉組!!からの–WEC富士6時間レース予選
13日に、静岡県御殿場市の富士スピードウェイで行なわれた2018WEC第4戦富士6時間の予選で、トヨタTS050 HYBRIDの小林可夢偉/マイク・コンウェイ/J-M.ロペスが、同チームの中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ/セバスチャン・ブエミを0.091秒抑えてポールタイムを記録した。
しかし、予選中に、トリオの一角であるロペスがピットロードの速度違反(60km/hのところを68.7km/hで走行)を犯したカドで、タイムが抹消され、⑦トヨタTS050 HYBRIDはクラス最後尾の8番手に降格、⑧トヨタTS050 HYBRIDがポールポジションからスタートすることになった。
裁定が下される前に、最速タイムを記録した小林可夢偉は、「明日のことよりもまずは予選タイムがどうなるかが心配」とコメントしていた通りの結末となった。
「午前中のフリー走行3では、すべてのコーナーでグリップが足らずにセットが決まっていなかったので、8号車のセッティングをなぞって予選を走りました。クルマの状況はあまり好転しなかったけれど、ダウンフォースを減らすことにした分だけストレートが速くなり、それがタイムにつながったと思いますが、“地元富士”でポールポジションが獲得出来たと思っていただけに、本当に残念です。チームはこのレースウィーク、素晴らしい仕事でTS050 HYBRIDを仕上げてくれて、今日は昨日よりも格段に良い感触で走れました。決勝レースでは、頑張ってくれているチーム、そしてファンの皆様の声援に報いるためにも最後まで諦めずに全力で戦います」。小林可夢偉は決勝レースに気分を切り換えた。
ポールポジションからスタートすることになったフェルナンド・アロンソは、
「マイク、可夢偉、ホセにとって、気の毒な結果となってしまい、予選ワンツーが幻となってしまい、とても残念です。一時はポールポジションを掴みながらも、四輪コースオフでそれを失い、最終的にはポールポジションとなるという激動の予選でした。ノンハイブリッドのLMP1とのタイム差が縮まり、明日の決勝は厳しいレースになるでしょう。何があっても明日はベストを尽くして、地元のファンの皆様へ勝利を見せられるように全力でレースに臨みます 」とあくまで地元でトヨタの1-2を念頭にレースを闘う構え。
また、GT-Amのポールポジションは、先週の日本GPのサポートレースのPCCJ(ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン)で優勝したアマチュアの星野敏が、初めて乗ったミッドシップのポルシェ911SRSでいきなりの最速タイムでGT-Amのポールタイムを記録。
「クルマは慣れていませんでしたが、富士のコースは走り慣れていましたが、まさかポールポジションとは思いませんでした。ピットに戻るまで、なにも知らされていなくて、戻ったらみんなが大騒ぎしていて、まさか、と驚きました。明日は、はみ出さず、ぶつからずに走りきりたいです(笑)」とコメントし、明るい話題を提供した。
◆WEC第4戦富士6時間公式予選結果
(LMP1クラス)
1. 8 中嶋一貴/S.ブエミ/F.アロンソ トヨタTS050 HYBRID 1分23秒648
2. 1 A. 1:2ロッテラー/N.ジャニ/B.セナ レベリオンR13・ギブソン 1分24秒359
3. 3 T.ローレン/M.ベシェ/G.メネゼス ベリオンR13・ギブソン 1分24秒533
4. 17 S.サラザン/I.オルトツェフ/M.イサアキャン BRエンジニアリングBR1・AER 1分24秒744
5. 11 V.ペトロフ/M .アレシン/J.バトン BRエンジニアリングBR1・AER 1分25秒146
6. 4 O.ウェッブ/T.ディルマン/J.ロシター エンソ・CLM P1/01・ニスモ 1分26秒579
7. 10 B.ハンリー/J.アレン BRエンジニアリングBR1・ギブソン 1分26秒714
8. 7 小林可夢偉/M.コンウェイ/J.M.ロペス トヨタTS050 HYBRID タイム抹消
◆LMP2
1. 31 R.ゴンザレス/P.マルドナド/A.デビッドソン ドラゴンスピード 1分28秒011
◆LMGTE Pro
1. 95 M.ソレンセン/M.シーム アストンマーチン・レーシング95 1分35秒884
◆LMGTE Am
1. 88 星野敏/G.ローダJr./M.カミロリ デンプシー・プロトン・レーシング 1分37秒148
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