今年のスーパーフォーミュラは、パロウを軸に展開する
スーパーフォーミュラ開幕戦は波瀾の展開で幕を閉じた。新人たちが話題を独占した予選、そしてベテランが上位を占めた決勝と、話題豊富な開幕だったが、週末を通して観察した結果、今年のスーパーフォーミュラは、アレックス・パロウを軸に闘いが展開する方向が見えた。
パロウは、フリー走行から予選にかけて、他を圧する走りを見せていたが、予選のQ3でかすかにミスして牧野任祐にポールポジションを譲った形だった。レースになると、速さを取り戻し、圧倒的なスピードでレースをリードしたが、結果はトラブルで戦列を去った。
マシンが新しくなると、たとえば、ホイールメーカーも新たなチャレンジをしてくるもので、5年間使い倒して完全に馴染みがついたSF14と違って、すり合わせ不足から様々なトラブルも誘発される。
そうした要素も含めて、2年前に初めてスーパーフォーミュラに乗った時から、アレックス・パロウは別格だった。
マシンが美しくなり、HALO装着の先進性も感じさせ、ニューマシンということで塗装も新たに美しいマシンでスタートしたシーズンは、ナカジマ・レーシングが新たなSF19の勘どころを抑えた素晴らしく乗りやすいセッティングを見つけ出していることから、今後は、パロウを基準にシーズンが進みそうだ。
ゼッケン65のブルーのマシンを駆るスペイン人に注目して、スーパーフォーミュラに注目あれ!!
[STINGER]山口正己
photo by JRP