キャシディ優勝!! セッテ・カマラ、世界レベルとSFの難易度を証明!!
18日にワンデーレースとしてスポーツランド菅生で行なわれた全日本スーパーフォーミュラ第3戦で、スーパーフォーミュラは富士スピードウェイのテストだけ、菅生をは知るのが初めてのセルジオ・セッテ・カマラが、予選で世界レベルの速さを見せ、決勝ではスーパーフォーミュラの難易度を証明した。
菅生は、3.586570kmという短い距離の中に、高速/中速/低速が混在するテクニカルコースとして知られているが、ここを得意としていた本山哲が監督を務めるバズ レーシング ウィズ ビーマックスで参戦したカマラは、たった2時間のセミウェットの土曜日に、本山のお墨付きをもらう順応性と速さを見せ、コースレコードの1分4秒235でポールポジションを獲得。
しかし、レースでは、スタートで平川亮に刺され、タイヤ交換直後の3コーナーを直進してタイヤバリアにクラッシュ、20℃に満たない気温の中で、スーパーフォーミュラのタイヤマネージメントの難しさを証明する結果となった。
午前中の予選Q1は、全19台を二組に分け、上位7台=計14台がQ2に進出する方式で行われ、さらにQ2で8台に絞られてポールポジションが競われたが、セルジオ・セッテカマラ、ニック・キャシディー、平川亮、大湯都史樹、野尻智紀、関口雄飛、中嶋一貴、山本尚貴、笹原右京、サッシャ・フェネトラズなどが激しいタイム合戦を展開。このなかでルーキー大湯は、速さを見せながらQ1でクラッシュして激しい闘いを象徴し、カマラが、2位の平川に0.053秒差でポールポジションを獲得した。
午後2時半にスタートしたレースは、セフティカーが出る波瀾の展開だったが、そのセフティカーを出したのは、ほかならぬセルジオ・セッテカマラだった。スタートからペースが上がらずに後退、53周レースの19周目に遅めのタイヤ交換では左リヤタイヤの交換に手間取って17秒のロスからピットアウトした3コーナーを曲がれずにクラッシュ。低い気温の中で、温まっていないアドバン・タイヤをロックさせてバリアの餌食となってレースを終えた。
レースは混乱を極めた。スタートでは、フェネストラズと中嶋一貴が軽く接触、笹原右京が行き場をなくした。2周目の1コーナーでキャシディーが山本尚貴を強引に押し出すようにパス、予選18番手の後方スタートだった小林可夢偉が、追い越し祭を展開し、38周目には福住仁嶺が関口雄飛を1コーナーのアウトからのパスするなど、レースは目まぐるしく展開した。
平-山本-キャシディのオーダーでセフティカーが解除され、ヴァンテリン・トムスのニック・キャシディーが、混乱のレースを制服した。キャシディの走りも、トムスのピットも完璧な勝利だった。
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photo by JRP