ハイパーカー初レースにGR010 HYBRIDデビューウィン!!
5月1日(土)にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行なわれた2021年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦『スパ・フランコルシャン6時間』で、TOYOTA GAZOO Racingの新型ハイパーカー、GR010 HYBRIDがデビュー・ウィンを飾った。優勝は、中嶋一貴組の8号車。また、小林可夢偉組の7号車が3位に入賞した。
GR010 HYBRID 8号車のセバスチャン・ブエミへ/中嶋一貴/ブレンダン・ハートレーは、アルピーヌとドラマチックな首位争いを展開、猛追を凌ぎ切ってハイパーカー緒戦を飾り、トヨタ・ガズー・レーシングは、WECのスパ戦で5連覇を達成した。
次戦は6月に、WEC初開催となるポルトガルで、『ポルティマオ8時間レース』が行なわれi。
村田久武(TOYOTA GAZOO Racing WEC チーム代表)
「今日は、チームにとって予測のできないドラマチックな展開になりました。ハイパーカーが新たな時代の競争の激しいカテゴリーとなり、世界中のファンの皆様の期待に添えられることを望んでいました。今後も接戦が多くみられる、エキサイティングな展開となることを望んでいます」
「世界的に大変な時期にもかかわらず安全にレースできる機会を与えてくれたWECとレース主催者に感謝いたします。我々はいくつかの難しい問題に直面しましたが、メカニック、エンジニア、またドライバーたちの大変な努力のおかげで、表彰台の中央で耐久レースの新時代を迎えることができ、レースでも困難な状況が多数ありましたが、チームは決してあきらめない姿勢を貫きました」
「実際に可夢偉は、コースを外れ、グラベルにスタックしてしまった後も、わずか数周でトップ車両を追い抜き、この姿勢を体現してくれました」
「今日のレースは、我々の次世代レーシングハイブリッド技術の力強いスタートになりましたが、引き続きGR010 HYBRIDの改善を続け、学び続けていきます」
「 今回スパ戦は、決して順風満帆なレースウィークではありませんでしたが、ただ、改善すべき点を浮き彫りにできたので、次戦前、特にル・マン前までにしっかり対応をしていきます。
小林可夢偉
「スタートは良かったけれど、厳しいレースになってしまいました。タイヤをロックさせてコースアウトしてしまいましたが、車両を何かにヒットさせることは避けられました。不運にもグラベル上で動けなくなってしまい、レスキューカーにコースに戻して貰うまで待たなければなりませんでした。それまでペースは良く、十分に勝利を狙える位置にいただけに残念です」
「今日は幾つかのトラブルがありましたが、まだまだGR010 HYBRIDの性能を最大限に引き出すための学習途上だと言うことがわかりました。いいパフォーマンスを示すことはできたと思いますが、幾つかまだ改善すべき点が残っています」
中嶋一貴
「トヨタ・ガズー・レーシングのハイパーカー初レースで勝てたことを誇りに思います。我々はチームとして決勝レースで本当に良い仕事ができたと感じています。チームと全てのクルーと共にこの勝利を祝いたいと思います」
「一筋縄ではいかないレースでしたが、ドライバーとしてやるべきことをこなしましたが、コース上での追い抜きは非常に難しく、ミスをしやすい状況で、アルピーヌや何台かのLMP2カーなどと戦うのは容易ではありませんでした。そんな中で、ミス無く自分たちの役割を上手くこなすことができ、満足しています。一時はどうなるかと思っていただけに、素晴らしい結果です」
【STINGER】
photo by GAZOO RACING