オリベイラ、大逆転の今期初勝利–スーパーフォーミュラ第3件決勝
スーパーフォーミュラ第3戦が、7月17日に曇天の富士スピードウェイで55周の決勝レースを行ない、ホシノ・インパルのジョアオ・パオロ・オリベイラがシーズン初勝利を飾った。
J.P.DE.オリベイラは、予選3番手からスタートでダッシュを決め、ポールポジョンのストフェル・ヴァンドーンと2位の石浦宏明をパスしてトップでレースを始めた。
序盤にオリベイラは、ウェットコンディションの予選で低迷、9番手からスタートしてジャンプを決めた中嶋一貴に抜かれ、アクシデントによるセフティカー導入を挟んで、2番手で終盤を迎えたが、中嶋一貴をジワジワと追い詰め、残り数周の1コーナーのブレーキングで見事なトップ奪回。星野一義監督を絶叫させた。
オリベイラは、「暑くて湿度も高くて、汗を拭うのが大変だった」とレースを振り返った。
「序盤の失敗でレースを難しくしてしまったが、一貴に対して、タイヤをみながら攻めた。頑張り過ぎてタイヤを傷めてオーバーステアだったけれど、チャンスを伺って黄旗解除のタイミングで一気に行けた。序盤のミスをリカバーできてうれしい。前のレースの岡山でのバッドラックを取り返せてうれしい。とてもタフで厳しかったけれどバトルを楽しめた」
雨の予選での不振を一掃して2位を奪った中嶋一貴を挟んで、3位にもチーム・インパルの関口雄飛が食い込んだ。
関口雄飛は、中盤から終盤にかけて、追い上げてきたアンドレ・ロッテラーと激しいつばぜり合いを展開、いつになく多数が詰めかけた観客を喜ばせるギリギリのせめぎ合いをしのぎきり、バトルの中で追いついたヴァンドーンをシケイン入り口で見事にパスする強気のレースを展開。3位表彰台で、「ロッテラーとは、飛び出してもいいと思って、絶対に負けないと思っていた。表彰台に上がれたのはうれしいけれど、3位じゃだめです、悔しい」とらしいコメントを発した。
1位と3位を仕留めた星野監督は、「ファンのみなさまに最後の最後まで素晴しい闘いをお見せすることができてうれしい。タイヤの磨耗を心配したが、二人がわかっているプロ。素晴しいよ。ボクは声援を送るだけ」とオリベイラと関口雄飛を絶賛しつつ喜びを語った。
不安定なコンディションの中で進んだ金曜日と土曜日を完璧に仕上げ、ポールポジョンからスタートしたストフェル・ヴァンドーンは、スタートで出遅れ、4番手を走行していたが、中盤にブレーキトラブルからか1コーナーで激しくスピン、多くを学んだレースの戦列を離れた。
次のレースは、ツインリンクもてぎの第4戦。8月21日に決勝が行なわれる。
◆2016スーパーフォーミュラ第3戦富士決勝トップ10
1. J.P.DE.オリベイラ
2. 中嶋一貴 T
3. 関口雄飛 T
4. ロッテラー T
5. ロシター T
6. 石浦宏明 T
7. カーティケヤン T
8. 塚越広大 H
9. 中嶋大祐 H
10. 小林可夢偉 T
※T=トヨタ/H=ホンダ