初めてのFIA-F4–1/4◆注目のカテゴリーが始まった
4月4日と5日に岡山国際サーキットで行なわれたスーパーGT開幕戦のサポートイベントとして、FIA-F4が初開催された。
週末の土曜日と日曜日に行なわれたレースには、28台のFIA-F4が参加。参加台数の多さもドライバーやチームのバリエーションの豊富さも、新シリーズへの期待を証明していた。
昨年からシリーズが始まっているイタリアに続く試みに対する不安の声も聞こえたが、そこも含めて[STINGER]は、この楽しくてワクワク感満載のカテゴリーに大いなる可能性を感じた。
注目のイベントの現状を、大いなる期待を込めて報告する。 (報告:[STINGER]山口正己)
初レースは28台のエントリーで賑わった。
◆なぜ注目されているのか
新しいことはいいことだ、というフレーズが流行ったことがある。これは物事の真理だが、もちろん、新しければいい、ということでもない。
しかし、こと最近の日本のレースでは、F3の予算高騰などによる伸び悩みや、FCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャンパン)という、ニッサン、トヨタ、ホンダが協力して未来が開けたはずの入門カテゴリーの衰退の後だっただけに、”入門フォーミュラ”への期待が大きくなっていた。FIA-F4は、待望の、まさしく”新しい”シリーズとしてスタートしたのだ。
一方で、各メーカーが行なう育成システムへの失望のようなものも、このシリーズへの期待を加速しているかもしれない。いずれにしても、新しいシリーズとして、FIA-F4が注目を集め、期待されているのは間違いのないところだ。
注目の理由はいくつもある。まず、カートからステップアップする”若手以前”の少年ドライバーに焦点が当てられ、15歳から参戦できる世界統一企画のシリーズ戦であること、厳しいコストキャップをかけて過当なマシン競争ができないようにしていること、イコールコンディションが徹底して行なわれていること、などである。
そして、さらにこのシリーズの魅力を大きくしているのが、14戦すべてが、国内最高の人気を誇るスーパーGTのサポートイベントとして行なわれるところだ。
人気のスーパーGTのサポートレースとして行なわれるのも魅力。
レースは、全7戦でおこなわれるスーパーGTの予選/決勝の午前中に、それそれ1戦ずつが行なわれる。7×2=年間14戦である。
スーパーGTの前座にセットされていることから、底辺カテゴリーとしては異例といえるが、多くの観客の前で走ることで、スポンサーの参入がしやすいというメリットも生まれた。
スーパーGTを推進するGTアソシエイションの板東会長も、このシリーズの育成に力を入れており、これまで、絵に描いた餅と言われても仕方のなかった各メーカーの”F1へのルート”ではなく、現実的なスーパーGTへのスカラシップも視野に入れ、FIA-F4の育成に尽力する構えだ。
GTアソシエイションのFIA-F4窓口代表となるレーサー出身の服部尚貴FIA-F4のプロジェクトリーダーは、将来的なスカラシップを含めた構想も検討中で、このシリーズを『モーターレーシングの甲子園』を目指すと語っており、人気の高いスーパーGTという現実的な目標を設定することで、ドライバーは、さらに高い目標に向けた夢も膨らむだろう。
ステップアップ支援等の選考対象の「ドライバーアワード」の他に、「チームアワード」も用意され、国土交通大臣賞が授与される。これも、新規参入のスポンサーメリットとして効果をあげるはずだ。
(その2/4につづく)
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