【WEC】第5戦決勝、トヨタが富士で圧勝の1-2フィニッシュ
トヨタが富士を1-2で3連覇。かつての耐久レース王者、ポルシェを退けて圧勝した。
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12日(日)、FIA世界耐久選手権(WEC)、第5戦富士6時間レース決勝が開催された。
決勝スタート前のグリッドでは、5日(日)に鈴鹿でおこなわれたF1日本GPの終盤でクラッシュしたマルーシア・F1・チームのジュール・ビアンキへの応援メッセージを掲げたセレモニーが行われ、全ドライバーが参加した。
レースは曇り空の下でスタート。台風接近の影響が懸念され、昨年のような雨が不安視されたが、今年は時折晴れ間も見え、終始ドライ・コンディションで開催された。
今年の富士はトヨタとポルシェの勝負になった。両チームは序盤、ピット・ストップなどで順位を入れ替えることが続いたが、途中からはトヨタがホームコースでの強さを見せることに。
トヨタは8号車(アンソニー・デビッドソン / セバスチャン・ブエミ)が先行して首位をキープ。さらに7号車(中嶋一貴 / ステファン・サラザン / アレックス・ブルツ)が僅差で続き、中盤以降は1-2体制でレースを展開した。
しかし、ポルシェも僅差で続いており、油断ができない状態だったが、徐々にトヨタが引き離していき、最終的には後続を周回遅れにして圧勝した。ホームコースの富士を1-2フィニッシュ、3連覇を飾った。3位はポルシェ20号車(マーク・ウェバー / ブレンドン・ハートレイ / ティモ・ベルンハルト)が獲得した。
一方、アウディは決勝も速さが伸びず、5、6位でフィニッシュ。
また予選で違反が見つかり、最下位グリッドからのスタートとなった井原慶子は、決勝では力強い走りを披露。
好タイムでラップを重ね、最下位から大きくジャンプ・アップし、クラス3位表彰台を獲得した。この結果、日本人女性ドライバーとして初のWEC表彰台獲得という快挙を達成した。
また、決勝中にスーパーGTでも活躍するジェームス・ロシターが所属するロータスに火災が発生。炎上するアクシデントも起こったが、ドライバーは無事に脱出し、すぐに消火されたために大事には至らなかった。
第5戦富士 決勝リザルト
順位 | クラス | ドライバー | チーム / エンジン | ラップ |
1 | LMP1 | デビッドソン / ブエミ | トヨタ・レーシング / トヨタ | 236 |
2 | LMP1 | ブルツ / サラザン / 中嶋 | トヨタ・レーシング / トヨタ | 236 |
3 | LMP1 | ウェバー / ベルンハルト / ハートレイ | ポルシェ / ポルシェ | 235 |
4 | LMP1 | デュマ / ヤニ / リーブ | ポルシェ / ポルシェ | 234 |
5 | LMP1 | クリステンセン / デュバル / ディグラッシ | チームヨースト / アウディ | 234 |
6 | LMP1 | ロッテラー / トレルイエ / ファスラー | チームヨースト / アウディ | 233 |
8 | LMP2 | インペラトーリ / ブラッドレー / ホウソン | KCMG / 日産 | 219 |
9 | LMP2 | 井原慶子 / ブランドル / ヤタガン | OAKモーガン / ジャッド | 216 |
13 | GTE Pro | ブルーニ / ヴィランダー | AFコルセ / フェラーリ | 208 |
14 | GTE Pro | リゴン / カラド | AFコルセ / フェラーリ | 208 |
18 | GTE Am | ラミー / ダララナ / 二ゴール | AMR / アストンマーチン | 207 |
23 | GTE Pro | マコウィッキ / ピレ | チームマンタイ / ポルシェ | 202 |
24 | LMP1 | ハイドフェルト / ベシェ / プロスト | レベリオン / トヨタ | 179 |
25 | LMP1 | ロシター / ブシュー / カッファー | ロータス / AER | 181 |
※日本チーム、日本人ドライバー、F1経験ドライバー、スーパーGTドライバーのリザルトを掲載しています。
次戦、第6戦は31日(金)から11月2日(日)にかけて、中国の上海で開催される。
Photo by TOYOTA MOTORSPORTS
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