可夢偉、見せたエンディング!!–WEC第7戦富士6時間決勝
静岡県御殿場市の小山町の富士スピードウェイで、WEC第7戦富士6時間レースの決勝が行なわれ、小林可夢偉がアンカーを務めたトヨタTS050 HYBRIDが優勝した。
最終ラップ、追い上げるデュバルと逃げる可夢偉、トヨタTS050 HYBRIDとアウディR18 e-toron quattroの差は1.4秒。1位と2位のバトルは、6時間レースの最後の最後にドラマチックな締めくくりを迎えた。
スタートでひとつ順位を落した6 トヨタTS050 HYBRIDは、スターティングドライバーを務めた小林可夢偉が3番手に挽回、アウディR18 e-toron quattroを追う展開だったが、最終スティントをダブルスティントとする作戦で逆転、ギリギリのバトルを見事に逃げきった。
50分を残したところで、8 アウディR18 e-toron quattroがピットイン、続いて6 トヨタTS050 HYBRIDが残り45分で最後のピット作業を済ませた。ドライバーは小林可夢偉のまま、ダブルスティントで行く作戦。
コースに戻ったところで、6 トヨタTS050 HYBRIDの可夢偉は、8 アウディR18 e-toron quattroデュバルの前に出たが、ペースはアウディが僅かに上だった。
残り35分で3位の1 ポルシェ919Hybridがニュータイヤを履いてウェバーにステアリングが託され、トップ3の最終バトルが始まった。
周回遅れの処理で安定しないペースの中で、小林可夢偉が逃げ、デュバルが追う展開で終盤を迎えたが、「ダブルスティントのタイヤで無理ができない。ブレーキングで抜くことができ難くて、周回遅れの処理が辛かった」と可夢偉。
しかし、最後までデュバル8 アウディR18 e-toron quattroの追撃を凌ぎ切って、6時間、244ラップを走破、2009年のGP2アジア以来、最初にチェッカードフラッグを受けた。この勝利は可夢偉にとって世界選手権レース初勝利となった。
3位の1 ポルシェ919Hybridの最終ランナーを務めたマーク・ウェバーは、今シーズンを最後にレーサーを引退することになっており、富士のレースは最終ランとなった。
小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ステファン・サラザン組は、は、この勝利で25ポイントを加え、シリーズ・ポイントでトップに23ポイント差の2位に躍り出た。
WEC(世界耐久選手権)は、残り2戦。次の第8戦は、11月6日に上海インターナショナル・サーキットで決勝レースが行なわれる。
◆2016WEC第7戦富士6時間決勝トップ10
1. 5 トヨタTS050 HYBRID(小林可夢偉)
2. 8 アウディR18 e-toron quattro(デュバル)
3. 1 ポルシェ919Hybrid(ウェーバー)
4. 5 トヨタTS050 HYBRID
5. 5 トヨタTS050 HYBRID
6. 13 Rebellion R-One AER
※以上、LMP-1
※以下、LMP-2
7. 26 Oreca 05 – Nissan
8. 43 LIGIER JS P2 – Nissan
9. 36 Alpine A460 – Nissan
10. 30 LIGIER JS P2 – Nissan
17. 67 Ford GT(GT-Pro)
24. 98 Aston Martin Vantage V8(GT-Ama)
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