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WRC開幕戦モンテで観た2017期待度

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トヨタ・ヤリスがデビューで2位という驚きの結果を残したWRC開幕戦。モンテカルロの雪による不安定な路面コンディションの中で、復活したMスポーツのセバスチャン・オジェーが圧倒的な差で勝利を納めたが、各ステージを伝えるビデオや情報から、今シーズンの注目すべき点を[STINGER]の視点で紹介する。

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◆上手さ=セバスチャン・オジェー
クルマのポテンシャルも当然重要だが、ドライバーの”ウデ”が重要なキーになるのがWRCだ。特に路面コンディションが安定しないモンテカルロのような舞台では、ドライバーの能力が成績を大きく左右する。

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チャンピオンとして今年もトップに君臨するオジェー(右)。

そんな中で、一線を画する上手さを見せたのが、まぁ、いまさらながらオジェーだった。動画を観ても、どの場面でもコーナー立ち上がりでトラクションをかけて前に進む姿勢のフィエスタにサスガ!!と言わずにいられなかった。

◆エンジン音=トヨタ・ヤリス
トルクフルな音では、好みもあるだろうけれど、ヤリスが一番いい音に聞こえる。キュン、キュンというタービンが高回転で回っている証拠が小気味よく響いてくる。トヨタはエンジンでは、かなりいい線?

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快音を響かせてモンテの路面を蹴飛ばすヤリス。

◆カラーリング=ヒュンダイ
お隣韓国のヒュンダイ(といっても作っているのはまったく別の会社だけれど)に2017ベストカラーリング賞を授けたい。ガルフ・カラーを思わせるスカイブルーにオレンジのストライプが美しい。

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左から、シトロエン、、ヒュンダイ、Mスポーツ(フォード)、トヨタ。お好みはどれ?

シトロエンも渋いが、派手さが若干不足? 迫力やスピード感、もちろん美しさも含めて、ヤリスは残念ながら、着外。WRCでもトヨタはもう一つイケていない。

F1でも、左右非対称という過去にないトライはよかったけれど、とあるデザイナーに言わせると、”闘う色ではない”。WECマシンも同様。WRCではチャンピオンを奪ったかつてのセリカは、イケていた。WRCだけでなく、WECでも、ポルシェやアウディのように、高度に洗練された”闘う色”にいつなってくれるのだろうか。

◆総合力=Mスポーツ
開幕戦で勝ったから、無難な結論として、往年のトップラリーストであるマルコム・ウィルソン率いるMスポーツを挙げたい。

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かつての名ドライバー、マルコム・ウィルソンと駿足セバスチャン・オジェーの最強コンビ!!

開幕戦では下位に沈んだシトロエンがどこで頭角を現してくるのかも注目したいが、いきなり2位に来てしまったトヨタの今後も注目を集めている。ウィルソンに対して、トヨタを率いる同じくラリーレジェンドのトミ・マキネンの力量が問われるところだ。

路面が一定になる、つまり不確定要素が減ってマシンポテンシャルを含めた総合力が成績に直結するラリー、例えば、圧雪路が連続する第2戦のスウェディッシュや、高速ジャンプでとびまくり、コーナリング以外に”ジャンピング”というセッティングのキモがモノを言う7月の超高速フィンランドのような高速コースでどうなるのか。特にヤリスの今後が気になるところだ。

◆期待=J-SPORTS
モンテカルロの開幕戦を、実況生中継で観ることができた。トップラリーストの奴田原文雄と、レーシングドライバーの脇阪寿一/織戸学のトリオの解説は興味深かった。

ラリー取材の難しさは、舞台が広い範囲にわたるところ。さらに実況となると、3分置きに走ることから、インターバルをうまくつながないとダレてしまう。最初のうちは、スタジオも、ラリー全体の話題を面白おかしく伝えて場持たせができるが、回を重ねるうちに話題が難易度を増してくる。トヨタの復帰が話題を呼んだ開幕戦で、2位という結果にさらに話題が広がったが、今後、トヨタの活躍だけに寄り掛からない広がりに期待しておきたい。

解説内容が、今後、あまりトヨタよりになりすぎないことを祈りつつ、J-SPORTSのWRC放送に注目したい。

脇阪寿一HP:http://ameblo.jp/juichi-wakisaka/
織戸学HP:http://www.orido.jp/
奴田原文雄HP:http://www.nutahara.com/

photo by TOYOTA
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