ガスリー「クレイジーなトラック」 — 【モナコGP プレビュー】
レッドブル・トロロッソ・ホンダ【モナコGP プレビュー】
◆ピエール・ガスリー
「ジュニア・フォーミュラ時代はモナコでは特にツキに恵まれてなかったんだ。そこではいつもクレイジーな展開だったし、僕にとっては黒猫(西洋では不吉を意味する)がいたんだろうね。すごく好きなトラックだし、今年はその流れを変えたい」。
「ここの予選はシーズンでいちばんエキサイティングな場面だね。だって時速300㎞で壁から10㎝のところをずっと走るワケだし、パフォーマンスを追求しながら少しずつずっとプッシュし続けるんだからスゴいよ。1mブレーキが遅れたり、1m深く入り込みすぎたりワイドになっちゃうとすぐに壁の餌食だし、ミスは許されない。そこがすごくエキサイティングなんだ」。
「モナコでの予選は大好きだったけど、レースとなるとちょっと上手く行ってなかった。オーバーテイクがすごく難しいからすべては戦略次第だし、最後までずっと集中し続けないといけない。(レース中)そのまま何も変化がないと思っていても、終盤で誰かがミスすることもあるし、そうなればチャンスになる。だからそこでチャンスを活かせるように準備していないといけない。すごく長いレースになるし、ちょっとフラストレーションがたまることもある。自分よりずっと遅いマシンですらオーバーテイクがラクじゃないし、前を走ってるドライバーがポジションを守っていい仕事をしてるときはすごく難しくなるからね」。
「ここではドライバーの力量がものを言うって言われてるけど、トラックの特性やバンプがあるし、いいマシンを持ってることが重要になる。だけど腕のいいドライバーだったら突き進んで、すごく重要になるコンマ数秒を削ることもできるって言うのも事実だけどね。週末が進むにつれて改善して行く路面にも注意が必要だから焦っちゃいけないけど、土曜日の午後には最速の状態になれるように徐々に取り組んで行かないといけない」。
「場所によっては時速300㎞で抜けるところもあるけど、日曜日のレースのあとはそこをみんな(一般人)が時速50㎞以下で走ってるんだからクレイジーなトラックだよ。だからそのストリート(公道)では普段は僕らがやってるみたいなスピードでは走らないけど僕はそれが大好きだし、アドレナリンが湧き出てくる」。
「そこではレース以外にもいろいろなことがおこなわれてるけど、僕はみんなにとって楽しいモナコのパーティーな雰囲気やその手のものに対して完全にスイッチを切れる。僕らドライバーにとっては日曜日にいい結果を残すことの方がずっと楽しいことだからね。長いあいだここは僕らフランス人ドライバーにとってホームレースと考えられてきただけど、今年はカレンダーに(フランスGPのポール・)リカールがある。だからモナコは第2のホームレースになるね」。
【翻訳:STINGER】
Photo by Getty Images / Red Bull Content Pool