スティングくんの”そうだったのか!!”その5 ~”セナ”なのに、目立たなかった。ブルーノ・セナの実力は名前負けはしていない?~
ブルーノ・セナを評価するにはまだ早い。
セナなのに名前負け。そう言ってしまうのは、ちょっとかわいそうなチーム状況だったと思うよ。最近、チーム代表のコリン・コレスさんは、「成績が出せなかったのは、ドライバーの経験がなかったから」と言ったけど、こういうのを日本語では「よくもいけしゃーしゃーと」って言うことを教えてあげたいね。
イスパニア・レーシング担当のブリヂストンのHエンジニアは、ハンガリーGPの時に、こんなことを言っている。「ウチのクルマ、アップデイトがないので、
セッティングが決まってきたんです」。要するに、ウィングの角度調整さえできなかったというような状況で、シーズン開幕時点でダラーラからマシンを受け
取ったそのまんまでひたすら参加していた、ってこと。これも日本語で言うと「参加することに意義がある」ってことになるけど、それはいいとして、ドライ
バーのせいにしちゃうのはどうかな?
だって、トヨタの前戦基地だったTMGに相談して、今年用のTF010を使う話があったという噂もあるけれど、実現せず。それでも、なんとか開発をしたい
ということで、TMGの施設を貸したことがあったようだけれど、その約束の代金を踏み倒しっぱなし。なのに、あたかもTMGと来年の開発契約を続けるよう
なリリースを出したりして、TMGの神経を逆撫で。TMG関係者は、”明るい悪党”と理解して、「今後一切関係ありません」という逆リリースを出すことに
なったんだ。日本語では、「金の切れ目が縁の切れ目」という。
山本左近の問題にしても、参加させたりさせなかったり。これは左近側にも彼らとやり合えるマネージメント体制がなかったという責任はあるかもしれないけれ
ど、結局、イスパニア・レーシングとしてスポンサーが取れないことから、運営資金調達をドライバー頼みにせざるを得なかった結果。まぁ、苦肉の策でしょう
がないかもしれないね。たぶんコレスさんが日本語を喋れたら、「ない袖は振れない」と言ったかも。
自分たちのやるべきことをできずに人のせいにしているってことになるんだけれど、とはいえ、ドライバーはクルマがなければ走れない。だから、2011年に
向けて、シートが空席のイスパニアでも、乗りたいドライバーがいるわけで、誰が乗るか、それはそれで注目、ではあります。
それはともかく、責任転嫁されちゃ、B.セナがかわいそう。B.セナの評価は、もう少しマトモなクルマに乗ってからにしてあげたいな。
ところで、B.セナがテールエンダーだったのはクルマのせいだけれど、シーズン後半にB.セナのタイムを上回った山本左近はどうかといえば、実はなかなか
だったのだ。というのは、日本GPで、ストレートは速い(要するにダウンフォースが足らない)クルマで、序盤、ヴァージンとやり合えたのは、コーナーが遅
いクルマを最大限に活かす走行ラインである”コーナーをV字に走る”裏ワザを使っていたんだって。左近は、思った以上にポケットを持っているってことだ
ね。