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【山口正己の提言】コロナ騒動とマスコミ その1

マスコミにもの申す!

安倍総理と、日本を代表する最大の自治区分である東京の都知事が緊急事態宣言を発出してから1週間。“発出”という聞き慣れない言葉がありがたさを底上げしたが、出遅れ感は拭えなかった。しかし、その遅れの責任はマスコミに大いにあると言える。

緊急自体宣言に対して、マスコミの代表格であるテレビは、危機感を煽って視聴者の不安を増長させようとしているのか、街の悲痛の声を拾い、コロナは恐ろしいと触れ回る。政府や役人を非難することは簡単だが、彼らはもっと迅速に対応したかったのかもしれない。しかし世論が乱れていたら、安直な判断もしにくくなる。マスコミが時として、スピーディーな決断力にブレーキをかけ、マスコミの論調を気にする政治家が、発令そのものを躊躇したり、発令時期を遅らせた背景は否定できない。

日本の『世論』は、先進国の中でも異常なぐらいにマスコミからの情報で作り上げられる傾向にある。とくに地方では、勉強する気が無い“無関心”とくくられる人々が多く、日本人の愚民化が進んでいる影響も、日本の世論そのものがマスコミ誘導で形成されてしまうことに拍車をかけているかもしれない。

多くの日本人が、衆院選で誰が立候補しているのか、与党・野党の拮抗具合はどうなのか、ということを、予想したり議論したり揶揄したところで、その情報源の80%以上は、4、5、6、8のチャンネルから発信されている。NHKはやや公平に扱ってはいるとはいえ、大方はテレビというマスコミの代表からの情報が判断を決めている。

緊急事態宣言後も、テレビを観れば、肩書だけはご立派なコメンテーターがレベルの低い私見をバラ蒔き、まるで視聴者である国民に不安を与えることが使命だと思っているのではないという方向に煽り続け、自粛に伴う休業補償など、今後の我々の生活にとって重要な経済施策を肯定しているかと思えば否定したり、どこを向いているのか分からないコメントを垂れ流し続けている。

公的に休業補償される動きがあるという報道をしながら、“補償金額が少ない!”と言ったと思えば、舌の根も乾かぬうちに“財源はどうするんだ、大丈夫なのか?”と、視聴者の不安をあおる報道姿勢。いったいマスコミは、誰の味方なのか。

マスコミは、そもそもが“政治の番人”とよく言われる。これは、「市民の味方」であり、だから「番人」に任命されているはず。ならば、1億総潰れの状況の今こそ、“補償を行き渡らせろ!”、“補償に関連した犯罪を許すな!”というムーブメントを起こすことこそが、「市民の味方」たるマスコミの役割ではないのかと思うが、そうではなさそうだ。

天安門事件やアラブの春のような、政治理念の違いからくる運動ではなく、「市民の番人」こそがマスコミの使命のはず。今こそ、給付金や公的融資を促進する世論を形成し、政府・自治体・政治家が動きやすくい状況を構築すべきだ。

私たちは予定調和と我田引水という矛盾する悪しき価値観を併せ持っている。極端な例で言えば、スーパーにはエコバッグを携えて行きながら、可燃ゴミの袋にペットボトルを放り投げるヤツに対して、“異常者だ”とは言わない。早い話、地球をキレイにとアピールしながらエネルギーを浪費し、平気で有害ガスを放出する。こうした矛盾と同様の概念がマスコミに蔓延している。

“二酸化炭素削減しなきゃ地球は滅びちゃうよね”、と言いながら、徒歩5分の場所にわざわざクルマを走らせる。自分たちが、そういう価値観を持つ国民性であることに気づくべきか?

いまは、「明日どうなるのか?」「来月どうなるのか?」「来年はどうなっているのか?」が最大の関心事であり、「不安」と「安心」を重ねながら日々を過ごしている。

「今日の日経平均は」「今日の為替相場は」「NYのダウ平均は」、などなどは、メディアで相当の時間も割いているが、もはや、報じている側にさえ、その答えを見つけられなくなっていると言われる。

日経平均なんて要らねぇよ、為替? 1ドル100円~120円の間で計算しとけ、NYダウ平均? “そんな数字をタレ流して、そらジローが理解できるとでも思ってんのか?” と声高に叫ぶ勇士に登場してもらうことを日本のマスコミ、メディアに期待したい。

そらジローの天気予報の方が、よっぽど視聴者の為になる情報だ。日本のマスコミは、今こそ、そらジローになる時、ということだ。

(その2につづく)

photo by [STINGER]


山口正己/やまぐちまさみ 1951年12月15日神奈川県相模湖町生まれ(東京都八王子市在住)。1976年日本GPからのF1GP約300戦を含む内外の自動車レース800戦取材。富士フレッシュマンレースやダートトライアルなどに参戦。優勝経験×3。1985年『auto technic』編集長。1987年世界初のF1速報誌『GPX』を発明/創刊編集長。カーオブザイヤー実行委員/選考委員歴任。モーターレーシング情報サイト[F1-STINGER]編集長。[STINGER]を基地としてネットやリアルワールドでファンと現場をつなぐ[STINGER CLUB]主宰(2020年4月12日時点メンバー1750名)。

 

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