【山口正己の提言】コロナ騒動とマスコミ その12=最終回

新たな門出へ。陽はまた昇る。
(その11からつづく)
経済は「人」であるという言葉が、今回、再認識された気がする。安倍首相は、5月25日に緊急事態制限が解除されたことを受け、「1カ月半で、COVID-19の流行を阻止することができた」とコメントし、それができた理由として、「日本モデルの力を示した」と、国民の協力に謝意を伝えた。
緊急事態制限が解除され、経済が動き始めた。まさに、経済を「人」が動かしたことになると言えるのではないだろうか。
一方、“ペンは剣よりも強し”と昔は言われた。ペンとはマスコミのことだが、少なくとも、今回のコロナ騒動に限っていえば、マスコミの“ペン”よりも、首相の言う「日本モデルの力」、つまり国民の力の方がはるかに強かった。
コロナに対して、「日本モデルの力」が、自ら解決策を導いたという事実をみて、人類の協調がピンチを救ったと思った。つまりピンチをチャンスに変える可能性を、「日本モデルの力」、つまり、一人一人の国民が準備した、ということだ。
コロナによってピンチに立たされたことが、結果として知らぬうちに見えない敵に対する団結として広がった。ここから始まる再生の時間は、もしかするとピンチがチャンスに変わることになるかもしれない。
7月にはF1GPも再開される。辛いコロナ禍が、いつのまにか、期待に変わっている。これを喜ばずに、何を喜べと言うのだろうか。
(了)
[STINGER]山口正己