F1、速っ!!–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと91日
(92からつづく)
F1が楽しみになる、あんな話、こんな話。
現在のWEC的なスポーツカーレースが主役だった1970年周辺から時は流れ、バーニー・エクレストンの手腕もあって、F1のポテンシャルが日本の我々にも伝わって現在に至っている。その間、F1GPは巨大化し、マシンポテンシャルは究極的に高くなった。
現在のWECマシンの最高峰であるLMP-1クラスのハイブリッド車両のハイブリッドのエンジンパワーは、1000馬力といわれ、凄まじいポテンシャルを発揮しているが、それでもF1に届かない。
もちろん、WECは短くて6時間、長ければ24時間を走る必要がある。F1でルマン24時間を完走できない。F1は、2時間でレースが終わる。求める性能が違う。
トップスピードは、空気抵抗の少ないWECが400km/hに迫り、F1は360km/hほど止まりだが、予選の一発のタイムは、圧倒的にF1だ。耐久性と最高速でWEC、加速性能でF1マシン、ということになる。それはラップタイムに現れる。
2017年にF1とWECが行なわれたサーキットは、イギリスのシルバーストン、バーレーンのザヒール、中国の上海、ベルギーのスパ-フランコルシャンなど9戦中7戦だが、両者の予選を比べると、ラップタイムは概ね10秒ほどの差がついている。ちなみに、スパ-フランコルシャンでWECの予選最速は1分53秒台に対して、F1は1分42秒台。F1の凄まじさを現している。
(90につづく)
[STINGER]山口正己
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