F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

本日の独り言。嗚呼もったいない

◆ルマン24時間が近づき、じんわりと盛り上がりが見え始めた。そんなところに、GAZOO RACINGがツイッターに、以下のようなツイートを掲載した。

「夜明けを迎えられなかった去年。すべては24時間を走り切るために・・・ドライバー、チームは冬の間からさまざまな準備してきました。
今年こそ表彰台の頂点を目指して頑張ります!応援よろしくお願いします」

「夜明けを迎えられなかった去年。すべては24時間を走り切るために・・・ドライバー、チームは冬の間からさまざまな準備してきました。
今年こそ表彰台の頂点を目指して頑張ります!応援よろしくお願いします」

◆これを目にしてまたまたため息。去年と同じことを言っている。“冬の間からさまざまな準備してきました”。当たり前だ。他のチーム、ワークスはもちろん、プライベーターでも準備しているのは当然のことだ。“準備したから応援よろしく”というフレーズの意味のなさ。言いたいのは“ちゃんとやりました”ということだけ? 求められるのは結果のはずだ。これがワークスと思うと恥ずかしい。

◆ハードの方は、東富士の研究所も最前線基地のTMGも当然のこととして全力で進化を目指したはずだが、またまた事務方が立ち遅れている。アウディとポルシェに勝ち逃げされ、唯一のハイブリッドになった立場を理解しているのだろうか。フェルナンド・アロンソが加入して話題は集まっているけれど、大切なのは、ルマンで勝つこと。インディカーのインディ500と同じく、WECはルマンあっての物種。ルマンに勝たなければ、チャンピオンもかすんでしまう。

◆そして、もっと大切なのは、ルマンに貢献する、という姿勢。単に場として利用するだけではない余裕のようなものこそが、ルマンに勝たせてくれる、という意識だ。

◆さて、ルマンに勝つために何が必要か。フェルナンド・アロンソの加入は素晴しい。中嶋一貴も小林可夢偉も頼りになるドライバーだ。しかし、ルマンには優勝経験ドライバーが必須。同時に、マツダが勝った時にジャッキー・イクスがいたように、要になる人材が必要だ。その存在は尊敬されるレジェンドでなければならない。

◆マツダの優勝に立ち会った関係者が証言してくれた。「イクスさんは、象徴のような存在と思われがちですが、チームの中でどちらにするか迷ったとき、イクスさん指令が“右”であれば、全員一致で右に向けます。そういうことが一度ならずとも起こりました。大切なのは、機に応じてのチームとしての全体の決意であり、勝利はイクスさんのおかげと思っています」。

◆F1にも、メルセデスにニキ・ラウダ、ルノーにアラン・プロストがいるが、彼らはお飾りではない。経験豊富な人材の機による判断が極めて重要。

◆戦後、という表現はすでに昭和で終わったかもしれないが、ともあれこの70年間、世界が驚く復興を日本がなし得たのは、“みんなで力を合わせる”という日本人独特の認識としてのパワーがあってこそと思う。しかし、“みんなで力を合わせる”ことは、ときとして欠点を浮き彫りにする。みんなでやると、指導者不在になりがち。日本では、“リーダーの存在”が案外忘れられる。大切なのは、総力の以前に、総力を一点に向かわせる要だ。

◆トヨタは、そこに気付かない限り、永遠にルマンには勝てない。勝っても、その勝利の意味は我田引水だけの浅薄なものになって本当の勝利とは言えない。嗚呼、なんとももったいない。

photo by [STINGER]

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