長い1日
◆猛烈に長い1日。今朝のことが一昨日のことみたいだ。
◆朝一の新幹線でスーパーGT開幕戦の鈴鹿に向かおうと眠い目をこすって家を出たが、西八王子で電車が来ない。仕方なくタクシーで隣駅の八王子まで、と思ったがタクシー乗り場には数人の人影があってもタクシー見えず。しばらく待っているとタクシーの順番になるところで、白い杖を持った女性が後ろに並んだ。最前列の紳士が女性に向かって「こちらにどうぞ」と親切に声をかけたので、”どちらまで”と尋ねると、「八王子から横浜線で新幹線」とな。”だったら3人で八王子まで”とご一緒することにした。
◆料金の1070円を、誘った責任で紳士と折半しようとしたら、女性が「ちょっと待ってください、これで」と障害者手帳を差し出した。お手伝いするつもりが世話になったのはこっちだった。お礼を言いつつ、道中ご一緒。新横浜まで話が弾んだ。が、実は、タクシーを降りて走れば、予約の新横浜発に乗れたが、腕を貸してゆっくり歩いたので電車が行ってしまった。さらに、八王子で駅員さんにお願いしておけば、新横浜で出迎えてくれるということを車内で教えてもらったが、腕を貸したので八王子でその申請うしなかった。ならば責任取って新横浜でもゆっくり歩き、かくて2本目ののぞみにも乗り遅れた。なのに全然困った気分にならなかったのは、急ぎの旅ではないことだけでなく、その女性の明かるい対応のお蔭だった。
◆「旅行が好きでいろんなところに行きます。名古屋まで、各駅停車で行ったことがあります。楽しいですよ。いろんな人が乗ってきて、どんどん変化するし」。”感覚が鋭いからそういうことが気づくんでしょうね”と関心したら、「いいえ、見えたらもっといいです」。返す言葉なし。「写真なんか撮りまくりですから」。今度から、いろんなことをもっとちゃんと見るようにしよう。
◆「今日は新大阪の友人のところに遊びに行きます。最近は、電車に乗るのは随分楽になりました。接し方が理解されるようになったから。たとえば、さっきみたいに腕につかまらせる、ということをみなさん分かったので」。慣れないことはわからないが、改めて世の中知らないことばかりであることに気がついた。
まるで上海の空。太陽がぼやっとしか見えないのは、曇り空のせいではない。
◆近鉄の白子駅についたらなんだか曇り空。鈴鹿に向かうタクシーの運転手が、ぽやきまくり。「黄砂ですわ。今朝ちゃんと洗車したのに、もうホコリが溜まってまうでね」。空を見上げて、どこかで見たことがあると思ったら、中国GPの上海の空だ。中国から飛んできてこの濃さだったら、発祥地はどんなことになっているのだろうか。
◆帰りの新幹線で「日本一弁当」。ひつまぶしでそれなり以上に美味かったが、暖めたらもっと美味しくお召し上がりいただけますと説明が書いてあった。だったら暖めてほしかったなぁ。最後にお茶漬けにするためにお茶葉が入っていたが、お湯がないんじゃ話にならない。が、”日本一”という悪のりの名前（?）に免じて許そう（笑）。
◆ともあれ、往復の新幹線の中で［STINGER-magazine］vol3の原稿料計
算もできたし。充実の1日は終わった。ひたすら眠いぞ。
