1週間のごぶさたで、すいません。
◆震災の影響で、当然のごとく帰りのフライトも変更になった。行きにもらったE-チケットは、香港経由の羽田行き(!)だったが、帰りはシンガポール経由。しかし、行きより1回少
ない1回乗り換えの上に、シンガポール空港は、うまいものが揃っているので、気分は相当に楽だった。しかし、メルボルンは、みなさんお待ちかね!!のさま
ざまなトラブルが降り注ぎ、疲労困憊だったのであります。ということで、哀しくも切ない1週間を以下でお楽しみください(泣)。
◆GIVE ME A WING。翼がほしい(泣)。ネット環境に苦心惨憺。こんなことも起きるのだ。
◆
水曜日に、年間の取材パスを受け取り、アルバートパークのプレスルームに到着した。いつものように、まずはプレスルームの席を決める。モニターからの距離
や、トイレや、リリースの棚との関係を吟味(一応ね)して、作業しやすい場所を決め、テーブル番号を受け付けカウンターに申請する。
◆同
時に、コースサイドに入れるタバード(薄っぺらいチョッキ)と、次のレースの駐車券も受け取り、インターネット回線を確認する。これは各国さまざまで、無
料から4日間で3万円くらいまで存在するが、嬉しことに、アルバートパークは、今年からフリー、つまり無料サービスになった。しかし、じつはそれが全然嬉
しくないことがゆくゆく分かるのである。
◆いや、私を除く99%の人は、ハッピーだったと思う。しかし、ウィンドウズXPという古いOSを後生大事に使っている私には、こんなことも起きるのか、という災難が待っていたのだ。
◆
回線がフリーになった、ということは、システムに最新バージョンを導入したことになる。最新バージョンで何が悪いかといえば、パソコンに限ったことではな
いが、”古いバージョンは受け付けない”ことである。アルバートパークの新システムは、XPとの整合性がよろしくなかったのだ。嗚呼。
◆
初日は、ほぼ問題なくつながった。時々、通信がうまくできないこともあったが、翌日にはそれが頻発するようになった。どのコースのプレスルームにも、コン
ピュータ・エンジニアがスタンバってくれていいるので、早速ご指名。何度かやるうちに、なんとかつながるようなった。しかし、問題は、彼も、つながった理
由がわからないことだった。
◆翌日は、まったくつながらなくなった、清水剛ちゃんをそのままでっかくしたような、別の見方では、ドラエモンのジャイアンにも似ているPCエンジニアのジョーにお願いすると、つながることはつながるが、メール受信の途中で時間切れになる遅さで話にならない。
◆有線にすれば問題ないはずだが、有線の設備がないという。ジャイアン君、「ボーダフォンで99ドル(8000円ほど)のモバイルシステムを買えば、それで有線も使える」というアイデアをくれたが、ここ1回のためには勇気がでない。
◆
そうこうしているうちに、もしやと思って確認したら、思った通りだった。パソコンルームに有線ラインがきていることを発見したのだ。6台並んでいるコン
ピュータの1台からからLANケーブルを抜き、設定をしてもらって、とりあえずプレスルームは問題解決。ただし、レースデータを表示するモニターがパソコ
ンルームにはないので、机で原稿を書いて、写真を処理して、パソコンルームに移動して送信、というまことに面倒な作業を日に30回ほど繰り返すことになっ
た。
◆さらに問題はホテルでも起きた。水曜日には、部屋から有料ネットにサックサクでつながったが、木曜日にグズリ始め、金曜日には部屋
からはまったく通信できなくなった。仕方ないので、フロント横にある有料パソコンの側から1時間10ドル(約800円)有料ネットを拾って登録、そこで作
業をすることになった。面倒くせ~!!
◆さらにフォーミュラ1という冗談みたいな名前のチェーン展開ホテルのベッドには、ダニだかなんだかの”カユカユ虫”がいるらしく、身体中さされまくり。痒くて寝られない。
◆
しかし、そうした個人的環境にまったく関係なく(当たり前だ)、日本へのメッセージを発信しつつ、レースはスタートした。小林可夢偉は、ギヤ交換のタイム
ロスをなくすームレスシステムのトラブルを抱えながら、初期の目的である入賞を達成。チームメイトのペレスも、新人ながら小林可夢偉の前の上出来の7位
でゴールした。しかし、レース終了から2時間ほど経過したところで、リヤウィングの規定解釈から、ザウバーは”レース除外”の宣告を受けてしまうのであっ
た。
◆震災地に多くのエールが送られた。そのバランスのために、メルボルンの日本にツキがなかった、と考えれば、ザウバーのポイント取り
逃がしも、ダニの痒みも、通信不調も我慢できること、ということでにしておこう。アンタのは無関係、という声は無視。だって、虫さされだけに(哀)。