感動の絵本
本を創るのが生業の編集者として、感動する本に何冊か出逢った。中でも、2冊の絵本は圧巻だった。
1冊目のタイトルは、『イスとイヌ』。
イスとイヌは似ている。
「いす」と「いぬ」になるとちょっと違う。
「椅子」と「犬」はまったく違う。
どちらも公園に行く。
「イヌ」は公園を歩くが、「イス」は公園で座る。
これだけで1冊の絵本になっていたことに感動した。
こんな本を創らせた会社を偉いと思った。
もう1冊は、『目』というタイトル。
最初の展開に感動した。
表紙を開くと、「めをつぶるとまっくらです」と書いてある。
ページをめくると、次の見開きは真っ黒。
なんたる発想と編集力の素晴らし。
勉強してたどりつけるだろうか、
と思って絵本が創りたくなったのを思い出した。
夢がある。どうでもいいことを面白がるところが、なんともいい。