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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

ハンガリーGPの特殊性

15年間でハンガリーGPウィナーが世界チャンピオンになったのは、2004年のシューマッハだけ。

◆第12戦ハンガリーGPを終え、2018F1GPは1カ月の夏休みに入った。ハンガロリンクの週末をハッピーに終えてゆっくり休めれば、後半戦のモチベーションも上がろうというものだが、さて、データを見ると、ハンガリーGPは実に特殊なコースであることが見当て来る。過去15年、ハンガリーGPのウィナーで、ワールドチャンピオンになった例は、唯一、15年前の2005年のミハエル・シューマッハだけなのだ。

◆理由のひとつは、ハンガロリンクが低速だからだ。1年間のシーズンを闘うことを考えると、ハンガロリンクで強いクルマ=他のコースで強いとは限らない、いやむしろ弱い、ということだが、反対に、高速でマシンのポテンシャルが要求されるスパ-フランコルシャンのベルギーGPの過去15年のウィナーは、そのうち6人がチャンピオンになっている。

◆また、世界各国のコースの特徴を併せ持ち、“ここで速ければ他でもOK”、といわれるカタルニア・サーキットのスペインGPをみると、こちらも15年間で5回をチャンピオンホルダーが勝っている。

◆要は、統計的にいくと、ハンガリーGPのウィナーはチャンピオンになれない、ということになる。つまり、今年のチャンピオンは、ハミルトンではない?

◆ただし、ハミルトンは、もともと今年のハンガリーGPでは、雨に翻弄された予選でポールポジションを取り、レースでもいわば作戦勝ち。マシンポテンシャル通りでいけば、フェッテル+フェラーリが勝ってもよかった。さらにハミルトン+メルセデスは、スペインを勝っている。さぁ、分からなくなってきたぞ。

◆ところで、ベルギーGPのウィナーは、2006年の中止を挟む4年間で、キミ・ライコネンが3戦全勝という記録も見えてくる。となると、間違いないのは、8月29日に決勝を迎える次のベルギーGPは、好調フェラーリとメルセデスの対決の火花がますます大きくなる、ということらしい。

◆一方で、トロロッソ・ホンダが活躍したハンガリーGPだが、他のコースでは通用しない? いやいや、進化中のホンダのパワーユニット。ベルギーで進化が見えると期待しておきたいが、前半戦が終わったばかりなのに、1カ月後が待ちきれなくなってきた?!

photo by Jiri Krenek/activepictures

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