F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

熱田護の500GP

◆品川のキヤノンギャラリーで開催中の写真展を訪ねた。熱田護カメラマンがF1取材500戦を記念した『フォーミュラ1の記憶』。品川駅港南口から8分(案内状には8分とあるけれど、3分の間違い?)のCANON GALLARY Sは、とても居心地のいい空間だった。

◆漆黒の中に、1点1点、ていねいにライティングされた写真が並んでいる。ライティングは、最初、裏からライトを当てたポジフィルムかと思ったほど、写真をきれいに浮き上がらせている。プリントも、非常に緻密に仕上げられ、巨大なサイズもすこぶる見栄えがいい。

◆会場全体が、ひとつの作品として出来上がっている、そんな感じの空間。もちろん、写真の“濃さ”があるからこそのバランスだ。

◆ここに行くと、何かに会える。といっても、熱田カメラマンのF1デビューの2年後に壮絶な最期を遂げたアイルトン・セナに会えるとか、熱田カメラマンと同い年でデビューも一緒の右京に会えるとか、アレジに会えるとか、シューマッハに会えるとか、そういうことではない何か。

◆その何かは人それぞれ違うもので、それはもしかするとF1だけに限らず、もっと広い意味で大切なものに会えるかもしれない。ちょっと気障だけれど、そんなイメージになれる空間だった。

◆コンパクトな会場は、入口の左から右回りに周回する形で、1992年から2019年の写真がリズミカルに並んでいる。何周かして不思議だったのは、27年間の時間が、感じられないことだった。1点1点が“今”であり、それをつなげた500GPがひとつの大きな塊としてつながりあってそこにあったからだろう。

◆まさに『フォーミュラワンの記憶』。2月8日土曜日までのロングラン展示で、今日12月21日にはスペシャルトークイベントが行なわれ、1月11日/18日/25日、2月1日/8日の土曜日には、ギャラリー・トークが予定されている。ちなみに、熱田カメラマンは、写真だけでなく、トークもなかなかのポテンシャルの持ち主。

◆トークがある土曜日に行くのがオススメだが、他の日も、熱田カメラマンはできる限り毎日在廊とのこと。詳細は、キヤノンギャラリー ホームページ<canon.jp/gallery>で。

◆熱田カメラマンのように毎日は無理として、近くを通るたびに行きたくなったが、行かない日は、会場で買える同じタイトルの写真集『500GP』を眺めることにする。ちなみに、会場で買うと、サイン入りで、3種類ある特製ステッカーが1枚もらえる。

photo by [STINGER]

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