東京地検がゴーンに厳重抗議
◆8日にレバノンで会見を行ない、勝手な言い分をまくし立てたカルロス・ゴーンに対して、日本の検察庁が、冗談も休み休み言え、とはさすがに言ってないが、そういう意味で断固として会見内容に抗議するコメントを、『被告人カルロス・ゴーン・ビシャラの記者会見について』というタイトルで、公式ホームページで伝えた。もちろん、英文も併記されている。
◆日本は、いい意味でも悪い意味でも平和な国だ。その平和は、独特の倫理観や習慣、そして法律などに負うところが大きい。多くの諸外国から見ると、なんでそんなことを、というような法律も存在するはずだが、だからこそ平和や安全が保たれている。
◆ゴーンは、皮紐で縛られたとか、独房に入れられたとか、酷い目にあったとコメントしているが、そうなったのはアンタが平和な日本でムチャクチャなことをやったからだよ、と日本人なら思うところだが、海外の多くの人々の常識からすると、ゴーンのコメントは、尤もらしく聞こえ、中には同情を得るものもあったはずだ。
◆ゴーンは一方的に、酷い目に遭ったといっているが、実際には、保釈され、かなり自由に弁護士を中心に接見できる状況にあったはずで、逆に言えば、日本のその優しさが、海外から見れば、ゴーンの罪状を軽くみせてしまったのかもしれない。
◆これに対して、検察庁が、「冗談じゃないぜ」、でも「ご冗談を」でもいいが、要するに、「ふざけんな!!」と表明したわけだ。普通、日本では他人に対して、「ふざけんな」と声を荒らげてモノを言わない。なので、東京地検の言葉は、我々日本人には検察庁の怒りが伝わるけれど、同じく、常識が違う海外の人たちには、そう映らないかもしれない。
◆ここはひとつ、お~、日本て怒ってるじゃん、と思わせる方法で、海外の方々にも理解できる抗議をしてほしい。北朝鮮なら、ミサイルを打ち込むところかもしれないが、そういう馬鹿げたやり方ではなく“平和的”に、ある意味ゴーンを匿っているレバノンに対して、ガツンと一発、ゴーンの引き渡しを伝え、従わなければ彼らが困る制裁を交換条件に示して、是非とも断行してほしい。
◆と、素人はしつこく繰り返して心配しているが、実は日本、安倍首相が、「ニッサン内部で解決してほしい」とコメントしたが、これは実はオトボケで、関係各方面は、事件直後からジワジワと、“日本を怒らせると怖いよ”と核心に迫る方向の動きをみせているという声も聞こえている。東京地検のコメントは、その一端に過ぎないのかも。今後の日本の対応が楽しみだ。
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