ルマン24時間の主催者からのメール–コロナ騒ぎに動じず
◆あえてコロナ騒ぎと言う。コロナの“猛威”とか、面白がってあおろうとしているとしか思えないマスコミのバカさ加減に困ったものだと思いつつ、専門家でもない有名人がコメンテーターといか肩書で、的外れなコメントを平然と語っている様を観ていると、コロナというウィルスではなくて、テレビを中心とするマスコミに蔓延するオバカウィルスの方がよっぽど怖かったりする。
◆ただしく怖がれ、これが求められる対処法だが、ルマン24時間の主催者であるACOから届いた毅然としたステイトメントを見て、前向きと後ろ向きという言葉を思い出した。
◆日本の場合、“大事をとって”という慎重な動きが多くの場合推奨される。けれど、繰り返しになるけれど、こうした状況の中で大切なのは、『ただしく怖がる』ことだ。大事をとって尻込みばかりでは閉塞感で息苦しい。
◆ルマン24時間の主催者は、スッキリ短い文章でこう伝えてきた。
“現時点では、今後数週間に予定されているスポーツイベントを延期またはキャンセルする要件は通知されていません。イベントカレンダーは変更されません。
ルマン24時間は、6月13〜14日に予定どおりに進むと確信しています。
私たちの優先事項は、2020年の公開スケジュールを維持することです。
ただし、必要な場合は、年内にイベントを再スケジュールします。
キャンセルの場合、チケットは返金されます”
◆実に毅然として“レーシング”だ。準備を進めつつ、無駄なことで勝手な想像をしたり、過度に騒ぎ立てている日本のマスコミに対しての警笛にも聞こえる。
◆慎重なことは大切だし、無神経は話にならない。けれど行き過ぎもだめだ。改めて、正しく怖がって、煽動せずに冷静にことを進めることが大切と思う。そもそもモーターレーシングは、そうしないと勝てない世界だ。
◆思い出すのは、Mr.ルマンの寺田陽次郎さんの名言。「衣食住が分かると、ルマンに完走するのは簡単になる」。敵を知り、自分を知れば百戦危うからず、ということだ。
photo by GAZOO RACING/STINGER