F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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我慢と闘う難しさ

バーレーンのゴルフ場。砂漠の中なのにわざわざバンカーがあった。要らんお世話だ。

◆いまは我慢のとき。その通りだけれど、我慢というのはなかなか難しい。これは、ゴルフの難しさに通じる。どこがって、ゴルフは打つときから我慢し通しだからだ。

◆ゴルフと野球の違いはいくつかある。野球は9人で闘うチーム戦だけれど、ゴルフは個人競技であること。野球は飛んでくるボールを打つけれど、ゴルフは止まっているボールを打つ。野球は拳大のボールをバットで打つけれど、ゴルフは指でOKマークを創ったくらいの大きさのボールをクラブで打つ。野球で使うバットは1本だけだけれど、ゴルフは14本のクラブを使い分ける。

◆ざっとこんな違いがあるが、最大の違いは、野球は飛んでくるボールを打つけれど、ゴルフは止まっているボールを打つ、というところだ。止まっているから簡単、という意見もあるが、実は止まっているから難しい。今打ってもいいし、さすがに明日まで待つのはマズイけれど、10秒後でもいい。打つタイミングは自分で決められる。ピッチャーが投げるボールを打つ野球との最大の違いはここだ。

◆野球は、ピッチャーがいつ投げるかわからず、バッターは自分のタイミングで打てない。野球は、自分の都合ではなく、相手の都合になるので、結果として(ここ大事)、反射神経で打つことになる。しかし、ゴルフは、自分の都合で打つので、反射神経の出番が少なくなる。というか、よく考えた後に打てるのだけれど、それが万病の元だったりする。

◆もしもゴルフが、誰かが投げたボールを打つ競技だったら、多分、プロとアマの差は今ほど大きくないのではないはずだ。

◆自分が打つ順番が回ってくると、まずはどのクラブでどこに打つかを考える。打つ立場になると全員が真剣だ。言い換えれば競馬馬の遮眼帯状態で、とにかく前しか観ていない。周辺状況を認識できていない多くの場合、熟考より、たいていの場合は愚考になるのだが、そんなことより、スプーンで230ヤード、という、練習場の平らなマットの上から、100回に1回くらいのナイスショットというかまぐれが、ここでも出ると信じてバックスイングを上げるのだが、結果はだいたい見えている。

◆結果が見えるのは、熟考のつもりの愚考で身体がガチガチに固まり、元々あるはずの潜在意識で自然にできるはずのスイングとはかけ離れた動きになるからだ。

◆もし、飛んでくるボールを打つのだったら、その愚考をせずに、反射神経で打てるはずで、反射神経は、瞬時に潜在意識がベストのスイングを執り行う。分かったぞ、次のゴルフでは、誰かが投げたと思って、反射神経で打ってみよう。

◆毎回、こう思って、すでにゴルフを初めて26年が経過した。

◆自宅待機で我慢するのは、それくらい難しいってことだ。早く我慢から開放されたいが、同じ我慢のはずのゴルフをやりたいのは、座りっ放しでケツが痛くならないからだな、きっと。

◆ゴルフよりもう一段難しい自宅待機の我慢の日が、早く去ることを祈るばかり。

photo by [STINGER]

 

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