F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

遂にリアルが戻ってきた!!

◆いまやっているレースなのか、それとも以前のビデオなのか、さらにはバーチャルなのか。特にバーチャルの映像は、制作技術がハイレベルになって本物との見分けがまったく着かなくなって、バーチャルをリアルと思い込んで肩すかしを食らうことしばしばの状況の中で、やっぱりリアルだな、という実感が深まっていた。

◆いくら技術が素晴らしく進化しても、バーチャルで済むものと済まないものがある。ゲームとリアルが最も異なるのが、モーターレーシングであることを改めて感じた。なぜかというと、バーチャルのゲームで怪我をしたり、身の危険を感じることはあり得ないからだ。それがあるとないの違いが、コロナ騒ぎの中で再認識でした。新型コロナの野郎に感謝はしないけれど、気づきのきっかけになったことは間違いない。

◆で、世界中で最初に行なわれたリアルのシングルシーター・レース『テキサス300』は、2020の幕開けのレースとして、象徴的なシチュエーションだった。まず、会場がテキサス・スピードウェイだったことだ。

◆テキサス・スピードウェイは、最大バンク角24度で、2001年に見物に行ったレースは、ドライバーがブラックアウトするリスクが高くなって中止になった。それくらい危なっかしいコースだ。

◆ブラックアウトとは、最大5Gと言われる強烈なGで血が頭に回らずに重度の目眩を起こす状態。つまり、元々危なっかしさを地で行くオーバルの中でも、危なさの極限のコースだで、リアルのレースの幕開けとして打って付けだった。

◆ただし、テキサスは単に危ないコースかと言えば、確かに、200周レースの間に4人がクラッシュ、予選では佐藤琢磨がウォールの餌食になって決勝レースに出られなかったのは非常に残念だったが、誰も大きな怪我をしていない。理由は、コース幅が広く、跳ね返ったクルマが後続を巻き込む二次事故が起きにくいかららしい。

◆一方で、コロナ禍の中で、マスクをして作業をする人々を観て、どこかぎこちなさを感じたが、それは、欧米では、日本と違って、普段マスクをする習慣がないからだ。マスクをするのは、医者か重病人と相場は決まっていて、健康な一般人がマスクをすることに抵抗がある感丸出しなのが滑稽だった。ママに、“ちゃんとマスクしなさい!!”と言われていやいやマスクをつけているがき大将みたいなチップ・カナッシさんがかわいかった。

◆もうひとつ、優勝したスコット・ディクソンが、ヴィクトリーサークルで、駆け寄ったそのチームのボスであるチップ・ガナッシにハグしようとして、“イケネッ!!”と悪戯っ子みたいな仕種をしたのも面白かった。

◆もう一つ、コースサイドのホテルのテラスに、人だかりができていてレースを観ている場面がテレビに映し出された。日本なら三密で問題になるシーンで、無観客と言っても観客がいるじゃないか、と思いきや、そこは観客席ではなく、ホテルの客が勝手に只見を決め込んでいるのであって、観客席には、本当に人っ子一人いなかったが、三密を平気で無視するアメリカと、言うことを聞く日本の違いが現れた場面は興味深かった。

◆ともあれ、リアルのレースが始まった。インディカーに続いてF1GPも7月4日からリアルのレースが開幕する。日本でも、そろそろ解禁になる動きが見えている。ただし、ここで油断せず、気を引き締めて、1日も早く「ステイホーム」が解かれる日が来るように、がんばりましょう!!

photo by INDYCAR

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