残念だが、コロナには勝てない
◆8月18日、モビリティランドは、日本GPの中止を伝えた。コロナの猛威が日を追うごとに厳しい状況になっている中で、日本GPの舞台となる鈴鹿サーキットは、去年に続いて今年も苦渋の決断を迫られた。
◆すでに6月2日にMotoGPの中止を決めた段階で、F1GPへの影響が心配されていたが、その後、コロナは鎮静化するどころか猛威を加速し、安全を担保できない状況を判断して中止が決まった。
◆ところで、2018年に開催契約の継続を決めてからの日本GPは、2019年の台風直撃を皮切りに、試練の中にある。というかまったくツキに見放されている状況いうだ。
◆富士スピードウェイで1976年と1977年に開催した日本GPは、1987年に、10年ぶりに舞台を鈴鹿サーキットに移して開催、その後31回にわたって、鈴鹿は数々のドラマの舞台になってきた。
◆思い起こせば、1987年の、日本人初のフルタイムF1ドライバー中嶋悟の凱旋、1988年の、プロストとセナの一騎討ちに始まり、鈴木亜久里/小林可夢偉の表彰台などの輝かしい栄光の舞台として思いで深い。
◆その歴史の中でも、今年は特別な日本GPになるはずだった。8年ぶりの日本人ドライバーの角田裕毅の凱旋と、ホンダとしてのF1チャレンジ最終年として、大きな注目を集めていた。フェルタッペン+レッドブル・ホンダとハミルトン+メルセデスの対決だけでなく、角田とピエール・ガスリーのスクーデリア・アルファタウリ・ホンダの活躍にも大きな期待がかけられていた。
◆相手がコロナでは為す術もない。釣り落とした魚は大きいというけれと、関係者やファンの落胆は計り知れない。しかし、ガッカリしていても何も始まらない。コロナの収束を祈りつつ、来年の日本GPに楽しみをとっておくために、後半戦の闘いをしっかりと観ておかなくちゃ。
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