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新型プリウスに驚いた!

色もいいし格好もいい。欲をいえばもうちょっと小さかったら100点満点のプリウス。走りはもちろん、太いステアリングに伝わるフィーリングにもうぞっこん。

◆新型と言っても、発売は2022年。何人かのクルマ業界仲間に伝えると、「確かにいいけど、なんで今更」といわれたが、いいものはいい。

そもそも太くて小さいステアリング・ホイールが走りのしっかり感を物語っている。

◆まず、拝借した場所でドアを開けた瞬間に、太いハンドルに驚いた。太くて小さくてまるでレーシングカーじゃないか。それは私が思っているプリウスの対局にあるイメージだった。しかし、そのいわゆるレーシーなムードは、まさにプリウスの正体だった。

◆これまでプリウスといえば、1998年の長野オリンピックのタイミングに合わせて行なわれた長野の試乗会で最初に出会った時に、瞬間的に完成してそのまま私の脳裏に染みついて、その印象がずっと脳内に残っていた。

ドアを閉めて動きだし、出口の一時停止でブレーキペダルを踏んだら、カックンどころか、ガッキ~ンと停まった。ブレーキが壊れているのかと思った。

◆仲間にそれを伝えると、“ブレーキのエネルギーを回生する方式だからしょうがないンだよ”と、まぁ“達観の意見”を言われてさらに驚いた。しょうがなかろうがなんであろうが、ブレーキは大切な装置であって、しょうがないじゃしょうがないからだ。

◆その後、その“酷さ”は改善されたのだろうが、以来、そういうプリウスにはすっかり興ざめしてそれ以降のプリウスに“恐怖症”ができ、乗ったことがなかった。

◆ところで新型プリウスは、ブレーキがちゃんとしているという以前に、自動車としての基本が極めてハイレベルなところにスックと立っていたのだった。

◆いい、とにかくいい。ステアリングの太さそのままに、ステアフィールは、締め込みが効いた重さで、フニャフニャとかグニャグニャがまるでない。かつてのトヨタ車は、その“グニャ”や“クニャ”あってこそいいクルマと言わんばかりのフテアリング・フィールが気に入らなかったのだが、プリウスとまったく違った。

◆もちろん、400万円台のプレリウスならば、このレベルは当然という考え方もあるかもしれないけれど、これまで、400万円辺りのトヨタ車でも、こんなに締め込みが効いた車種にはお目にかかったことはない。

◆ちなみに、個人的に現在、欲しいクルマはBMWのM2だ。最新型には乗っていないけれど、基本骨格というかそこを基盤にしたハンドリング思想が、2年前に乗ったときに深く気に入って、次に買うなら中古でもいいからこれだと決めていた。

◆そもそもM2は、デカイクルマがもうひとつ好きになれず、私が愛する『小型軽量ハイパワー』を理想とする考え方にピッタリフィットするのだが、新型プリウスの乗った瞬間、“次に買うなら、M2かプリウスのどっちかだ”に変わったほどだった。

◆M2と並ぶなんて、プリウスのイメージからは到底考えられなかったが、プリウスはそれくらい気に入って、真剣に欲しいクルマになった。

◆その昔、熊本空港でヴィッツだったかカローラだったかのレンタカーを借りてオートポリスに行ったことがある。阿蘇のワインディングを登っていて、自分で運転しているのに車酔いした。右にハンドルを切ると左に曲がるくらい、違和感満載だったからだ。それは10年も前のことだし、レンタカーだったからということを差し引いても、新型プリウスとの差は歴然。

◆まてよ、プリウスは“次世代に向けてトヨタが総力を上げて構築したクルマ”だけれど、“総力ではない”いわゆるトヨタのファミリーカーは、いま、どんなことになっているのだろうか。

◆早速、カローラを手配した。カローラが昔のイメージを払拭するレベルにあったとしたら、プリウスだけではないことになって、自分の時代錯誤とトヨタへの誤解を伏してお詫びしなければならなくなる。

◆まずはカローラを拝借して、その真偽を確認して報告します。

[STINGER]山口正己
Photo by 【STINGER】

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