懐かしの”FOCA便”-その1
FOCA便を経験した頃のパスポート。
◆フェラーリの浜島さんが、ブダペストに出発する報告をツイッターで届けてくれた。”今日は、フェルナンドと彼女、フェリッペ、ジュールもチームと一緒でございます。勿論、トロロッソチームも”。
◆そうです、チームは、近距離はクルマだが、基本的にチャーター便でF1会場に向かう。
◆その昔、レイトンハウスがF1に参戦していた時代に、何度か乗せていただいたことがある。載せていただいたと書いた方が正しいか。何チームかが共同で、フライトをチャーターしていた。というか、バーニー・エクレストン率いるFOCA(フォカ/Formula One Constructor’s Association)が斡旋していたフライト。だから”FOCA便(フォカ便)”と呼ばれた。
◆バーニーがやっているんじゃお高いんじゃないのか、と思われそうだが、値段は覚えていないが、ローコスト便がない時代としはとびきり安かったと思う。第一、F1関係者しか乗れないフライト、ということで、こんな名誉なことはない。ただ載ってるだけだけど。おまけに、その機内は、爆笑の渦だったのであった。
◆まず、レイトンハウスの本拠地はイギリス。イギリスといえばモンティパイソンの国だから、みなさん、ジョークが大好きである。どこからだったか忘れたが、ポルトガルGPのリスボンからだったか、モナコGPのニースからだったか、どこかのGPの決勝の後に、イギリスへの、ルートンだったかガトウィック行きだったかのFOCA便が初体験だった。フツウのフライトと同じく、スチュワーデス(当時。いまで言うところのCA)が、安全設備の説明をする。基本、これが済まないと飛んじゃいけないらしい。しかし、メカニックを中心とした乗客たちは、手強いのである。
◆酸素マスクの膨らみが足らない時、という説明とともに、CAがパイプを口にくわえると、乗客全員(完璧に全員である!!)が同じ格好をして、一斉に”ふ〜”とやる。シートベルトのバックルの外し方の説明の時には、カチャ、カチャ、カチャ、カチャと見事なリズムを全員が”演奏”する。非常口を示す足元照明のランプの説明をしようとすると、全員で床を指さして”お〜!!”とすっとんきょうな声をあげる。最初は微笑んでいたCAも、ことが進むたびに、全員に真似されることに耐えきれずに笑いだし、最後には笑い転げて業務が遂行できなくなったのであった。
◆かくてそのフライトは、規則を遂行することのないままで離陸した\(^o^)/ 。
◆メッチャ面白かったなぁ。
◆イタリア陣営(フェラーリとミナルディ)のフライトも、面白かったけど、何が面白かったか忘れたが、チャーター便といえば、ミナルディの話は、最強なのがある。続きは、明日。