F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

エコじゃなくてエゴ

◆友人からメールが届いた。
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ここでT社に代わりまして、あらためて撤退についての経緯を説明させていただきます。
「あの~、ほんとのところは。。。世間のためを言い訳に、F1ほど社内接待に好都合なモノは無いと信じ、やってはみたものの。。。いくらたっても、いくら金使っても一番になれないし、一時は不況を理由に夜逃げの案で取り繕うことも試みましたが、うちの社長に”2位で準優勝”と喜んでもらえたので、私の将来も安泰。本来の目的は達成したのでもうやめることにしました。小学校で先生が教えてくれた、”人と争ったり、目立ったりしてはいけません。競争をしても”みんなで仲良くゴールしよう”の精神が徹底した、ほんとに日本式教育システムの鏡のような会社です。たてまえはいつも”エコ、本音は”エゴ”これが、真実です。
・・・

◆ここ数ヶ月間、トヨタF1を巡って、推進派(少数)と撤退派に社内が分かれて壮絶なバトルがあったそうだ。最終戦の開幕前には、MBO(マネージング・バイ・アウト=ホンダからブロウンGPに権限を移行したのと同じ)で2012年までの方向が固まっていたそうだが、日本の古い慣習による”会社の資産を無償で人に渡すのは良くない行為だという馬鹿な話”で帳消しなったという。らしいといえば見事にらしいが、トヨタは、古い慣習と保身のために、一貴と可夢偉はもちろん、ケルンのTMGに勤めるドイツ人従業員を含む数百人の将来を知らん顔する結論を出したのだ。さらに、コンコルド協定という約束を平気で反故にし、「ファンの方々には申し訳ない」という一言で夢を踏みにじり、ホンダが失墜させたヨーロッパでの信用に止めを刺した。

◆おまけに”準優勝”で胸を張れと鈴鹿の2位の後に仰ったF1の神髄を誤解されている社長と並んで参加した記者会見では、山科代表は涙を流して同情を独り占めした。山科さんは大変だったと思うけれど、帰る場所がある。泣きたい人は他にたくさんいるのだ。MBOによる新会社や新チームの名前も決まって登記寸前だったということなので、本当に残念至極。

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