公称
でっかいもてぎの観客席にこれだけの人。手前は、NSXの最後の花道を飾ったARTA-NSX。
◆早起きしてもてぎ。NSX最後のレースを見ようと思った人がたくさんいたのか、大入りにびっくり。観客入場者数は35000人。いわゆる”公称じゃないのか”という声もあるかもしれないが、大きなもてぎの埋まり具合をみれば頷ける、というよりもっと入っていたんじゃないかと思える賑わいだった。
◆”公称”と言えば思い出す。20年以上前の話だが、Sケイ新聞の名物記者であるHさんが、富士スピードウェイのシリーズ発表会で観客についての質問をした。富士スピードウェイの担当者が、”公称入場者数の質問”と勘違いして、「だいたい半分と思っていただければ結構です」と答えて場内爆笑。ここで終わったら話は面白くない。面白いのはそのあとだ。
◆その話を、亡くなった本田耕介さんにした。本田さんは、1970年代から1980年代の日本のレースをプロモートしたことで知られる方だが、富士スピードウェイの事務局として活動していた時期があった。「今はまともになったんだね」と本田さん。”へっ?”。「だってさ」と話してくれた逸話は最高だ。
◆「1970年に、ジャン-ピエロ・モレッティがフェラーリ512を持ってきたことがあるでしょ? そのレースの入場者数は、51200人だったんだよ」。”ギャフン”。「それから、37000人って発表したレースは、女房の37歳の誕生日だったのね」。昔は呑気だったなぁ。