スタンド裏のバラエティ・ショップ
◆通常のスタンド裏は、ここ数年、世界中のどのサーキットもオフィシャルグッズに統一され、国ごとの特色がなくなりつつある。物事は”完成したら終わり”と思っているので、ほとんど”完成形”になったF1を思うと、ちょっと寂しい気もしたり。
◆以前は、その年の1/43ホワイトメタルの完成車が拝める9月のモンツァ、本格的なモーターレーシング専門書籍を扱う本屋があるシルバーストン、そうかと思うとメインスタンド裏で乳母車を売っているハンガリーのオンガロリンク、という具合に、ご当地ムードがあったのだが、最近では、富士スピードウェイとセパン・サーキットのグッズショップで売っているものは、ほぼ同じ。世界共通といえば聞こえはいいが、反面、以前のような”国ごとの楽しみ”はなくなっている。しかし、上海サーキットにはそれがあった!!
◆入場ゲートの外にたくさんのショップが並んでいる。もちろん、ゲートを潜ると他のGPサーキットと同じくオフィシャル・ショップが鎮座しているが、むしろ面白いのはゲートの外だ。
恥ずかしがってこっちを見ない。どこかの国の場馴れしたキャンギャルとは一味違う。
◆ゲート手前の駐車場周辺のブースでは、北京万博のプロモーション・イベントがあると思えば、周辺で双眼鏡やイヤープラグを売る上海名物(?)の押し売り的老若男女があっちから擦り寄り、こっちからはキャップやフラッグを、「200どうだ、ダメなら100にする」と、いかにも調子がよさそうなお兄さんが執拗に迫ってくる。旗を持った3人組は、ファンかと思ったら売り子だった。もしかすると金をせびられるかと心配しつつ、写真を撮らせてちょうだいと言うと、「え、ホント!!」と、照れる照れる。久々に”はにかむ”という言葉を思い出した。撮った写真を見せると、「シェーシェー!」って、お礼を言うのはこっちです(笑)。
「耳栓、ミミシェ~ン」、とは言ってない(当たり前だ)。
こいつが、明日のお楽しみの”曲者”。ちゃんと顔まで写っているが、個人保護法が中国は厳しいかもしれず、
そのスジの方の可能性も否定できないので目から上はカット。
どう見たってファン。旗と傘を50元で売ってるとは思えない。
逮捕の瞬間。”獲物”はクルマの中。東側のくにの場合、権利をお餅の方々は、それを振り回すので怖いです。
久々に”はにかむ”という言葉を思い出した。レーシングカーの構造部材のハニーカムではなくて、恥ずかしがるはにかみ。
最近の日本では、はにかむ女性をとんと見なくなった。彼女も、こっちを決して見ない。中国の田舎の女性はシャイである。
右のお兄さんは睨んでますが。
◆その一方で、パチモンを売ってるからかスリなのか知らないが、公安当局にしょぴっかれる輩もいたりして、見物にはうってつけの”出し物”があちこちで展開する。F1そのものもだが、こういうところでグローバルってのは感じるのだな(笑)。
◆ところで、帽子を売っていた調子のいいお兄さんには、実は猛烈面白い『つづき』があるのだが、それは明日のお楽しみ。