F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

ヘッチャラ

◆テレビに、ワールドカップ日本代表の松井大輔(改めてナイスガイだと思った)が出演していいことを言った。「南アフリカでは、卓球とビリヤードとプレステしかやることなくて、あんなに日本に帰りたいと思ったことはない。でも、ワールドカップの試合会場には、フランスのリーグ戦に出るような気分(そう言ったと思う。要するに、普通の気分だったという意味)で行けたので、自分の力が出せたと思う」。

◆卓球とビリヤードの話はど~でもいのだが、思わず”ウンウン”とうなづいたのは、”リラックしていたので力が出せた”という部分。アスリートで大切なのはこれだと思う。逆に言えば、周囲がどれだけ選手をそうした状況に置いてあげられるか。

◆イレブンだけでなくて控えの選手も一体になれた今回、スイスのトレーニングのとある日に、岡田監督が、「日本がひとつになる日が来た」と言ったらしい。これも、震えが来るようなすごい言葉だ。選手はそれでひとつになった。岡田監督、見た目より遥かにすごい人かもしれない。”日本がひとつになる”なんて、懐の大きさがなければなかなか言えるもんじゃないと思う。

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何事にもヘッチャラ。これが可夢偉の才能だ。

◆ところで、周囲の状況と同時に、”めったなことでは上ったり、興奮したりしないで冷静なこと”というのも、アスリートの重要なポテンシャルだが、小林可夢偉は、その平常心がすごいと思う。どんな状況でも”ヘッチャラ”だ。もう少しましな表現がないかと思うが、ヘッチャラ以上に、可夢偉の冷静さを表現できる言葉が見つからない。

◆しかし、それでも、”チーム”及び周囲が、平常心を保てるように気づかうことは必要だ。ヘタをすると、マスコミも含めて、例えば無責任に期待をあおって、要らぬプレッシャーをかけたりしてね。いやいや、そんなことでつぶれるようじゃ、世界に勝てないか。しかし、周囲の大人は、寄ってたかって、”利用すること”を考える前に、彼の力が伸びる環境を作ろうとするのが自分たちの仕事であることをわきまえてほしいと思う。

◆もうひとつ、松井の出演を受けて、コメンテイターが、これまたいいことを言っていた。「自分はにわかファンだったけれど、ワールドカップのときは、たくさんの人と同じ話題を共有できたのが嬉しかった」。にわかファンとしてまったく同感だ。

◆”つながっている”というのは、多くの人にとって嬉しいことなのだ。F1やモーターレーシングは、その素地となるポテンシャルを持っている。うまいこと、つながれる媒体を作りたいとますます強く思った。


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