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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

“惜しい”勝利

◆琢磨のインディ、素晴らしかった。もうちょっとで優勝、って、インディ500で優勝したら、賞金が1億円とかいうことだけじゃなくて、すさまじいことなっていたと思う。残念ながら、アメリカで、だけど(笑)。でも、園遊会には呼ばれたかもしれない。とにかくスゴイことだ。

◆しかし、素晴らしく惜しかったとも言える。ひとつ考えたことがある。琢磨は、”ダリオがもう少しラインを空けてくれたら”と言った。確かに。ならば琢磨は前出られた可能性が高い。だが、そうして前に出た琢磨は、イン側から行っているので本来のレーシングラインより立ち上がりが若干きつくなる無理なラインを取っている。だから、先が苦しくなって、3コーナーで逆転された可能性を否定できない。超高速のオーバルは、僅かな違いがスピードを大きく左右する。

◆さらに、琢磨とトップを争ったダリオ・フランキッティはアウト側だから、琢磨に寄せて接触した場合、自分の方の被害が大きくなることを十分に知っていた。にもかかわらず、それなりにしかラインを空けていない。ダリオの進路は、タイヤラバーが乗った黒い部分より外にあった、つまり、若干、レーシングラインを外して”譲って”いる。にもかかわらず、琢磨の希望通りの譲り方ではなかったのは、”その先”を読んでいたからではないか。

◆その先とは、イン側を走るとスピードがゆるみ、さらにはスピンする可能性が高い、ということを、だ。逆に言うと、琢磨はその策略に嵌まったのかもしれない。ダリオは、スピンすれば、スピードは落ちるから自分に当たることがないことまで、お見通しだった、ということだ。

◆あの瞬間の琢磨は、果敢に攻めたことで、レーサーとしての資質を見せた。あそこでひいては男が廃る、という観方も正しい。だが、ダリオの方が一枚上手だった。もし立場が逆だったら、ダリオは、3コーナーまで待って、そこでアタックしたかもしれない。最後の3コーナーなら、無理して立ち上がりでスピードが若干鈍っても、次のストレートーに待ち構えるチェッカードフラッグまでなら自分が先行できることを知っているからだ。

◆あれがなければ勝てたのに、ということ、正しいのかどうかどう分からない。けれど、琢磨がかなりのところまで来ていることを証明したのは確かだ。しかし、まだ、勝てるポジションではなかった。ではあっても、そこでまたひとつ”何か”を身につけたなら、”その時”に近づいたのは、さらに確かなことだ。

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