F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

新年早々。

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◆童夢の林さんの年賀状で、『林みのるの穿ったみかた』というホームページを知った。相変わらずの素晴らしさだ。キレのある文章は文学的ですらあり、仰ることは完璧に正しいと思う。

◆ただ問題は、文学は平民には理解されない、ということだ。そもそも、メーカーで金を握っている”平民根性の担当者”を始めとする本質不理解誤解邁進層が、林さんの考えの根本に”童夢の我田引水”であると思い込みから発想をスタートしていることも考えなくちゃならない。

◆通常の神経なら、これだけ林さんが一生懸命やる理由は、自分のところ(つまり童夢が)儲かることを考えているに違いない、と推察するのがサラリーマン社会の自然の道理だからだ。そうじゃなきゃ、説明がつかない。しかし、説明なんかつかなくても正しいことはある。

◆林さんの思考回路はそんな上っ面にないのだけれど、まずはそれが理解されていない(普通の思考回路では理解できない)から、永遠に平行線どころか、ギャップは広がるばかり。

◆レベルはかなり低いが、似たような経験がある。業界対決というプロゴルファーとレーサーのイベントをこれまで6回ほど実行した。一般社会でもそれなり以上に有名な御殿場に住む芹澤信雄プロが星野一義さんの大ファンで、よく富士にレースを見に来ていた。そこで、富士スピードウェイの年間パスを担当にお願いして発行してもらい、その代わり、ということで芹澤さんにお願いして、クルマ好きのプロゴルファーを集めていただいた。

◆ゴルフ好きのレーサーにも声をかけ、午前中にゴルフラウンド、午後はサーキット走行というイベントが実現した。プロゴルファーの有名どころは、少なくともレーサーより、一般的に知られていて、つまり認識度が高いから、彼等が”実はレーサーに憧れている”ということが雑誌や新聞で伝われば、モーターレーシングへの理解が促進されるはず、というのがこちらの狙いである。

◆つなぎの企画してと、各自動車メーカーから合計20台ほどの最新型車を拝借してみなさんに乗っていただいたが、それに対して、”なにを企んでいるのだ”というヒソヒソ話が業界に出ていることを仲間から聞いた。なんというチンケな発想。

◆確かに、”ゴルフ界にレーサーのポテンシャルを広めてレース界ののクォリティを高くする”、という『企み』はあった。まずはレーサーを一般世間から認識してもらって、そこからモーターレーシングの理解を深める、そいう壮大なプランだが、オレ自身が儲けようという計算は毛頭なかった。そもそも、自慢じゃないけど計算ができないオレである。毎年、僅かだが赤字だったが、ゴルフ雑誌や新聞にその模様が掲載されたことで、若干ながら達成感を感じることはできた。

◆個人でなにかを儲けるという次元の前に、志があったわけだが、そういう志は、常識的な、つまり会社組織を全うしている平均以上に”優秀な”日本人は持とうとしない。なので、”なにかを企んでいるに違いない”と貧相なイマジネーションは思い込み、影でコソコソ”そうに違いない”とのヒソヒソ話が盛り上がるのだ。

◆林さんが、1960年代からずっと身を置いていた(”いる”、ではなくて”いた”と表現してしまうのは哀しいが)モーターレーシングである。ヒソヒソと尤もらしく身の安全を考えているメーカー系列の方々に、是非とも目を覚ましてほしいと思う春である。
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