F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

	F1で巡りあった世界の空。山口正己ブログ

ぶつからないクルマ。

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「運転は車じゃなくてドライバーがするもの」。「その通り!」、という会話はしていなくても、二人ともそう思っているはず。

◆随分ムカシのことになるが、妹(と言っても今では充分なオバサン)が免許を取った直後のことである。運転が怖い、というので、近所の広場で、ローギヤで発進し、アイドリングのスピードで10分ほど、右に一杯、左に一杯、ハンドリングをやらせた。

◆10分後、多少、息をきらせつつ妹は、少し楽になった、と言った。それまでは、道が曲がっているから握っているこの丸いものを動かさなければならない、と思っていて、”ハンドルを回す”ということに意識が行っていなかったからだ。

◆じゃ、道路を走ってみろ、ということになって、動き出した瞬間に驚いた。1速で発進したら間髪いれずに2速にシフトアップしたからだ。”どうしてこの棒を動かしているのか知ってる?”と訊くと、その答えがビックリであった。「教習所の先生が、”ちょっと動いたらこれをこっちに引っ張りなさいと言ったから”と言ったのだ。お〜、神よ\(^o^)/ 。彼女は、ギヤの存在を知らずにシフトレバーを動かしていたのだ、まったく意味もわからずに。

◆もう、30年も前の話だから、世の中変わったかもしれないし、ここまでひどのは特例としても、要するに、日曜日の渋滞の理由のかなり大きな部分が、こうした間違った教育による未熟な運転の結果なのである。結果として、交通事故の原因も大方、そこにある。多くの人が、1トンを越す強大なエネルギーを内包したクルマを”運転”しているのだ、という現実を理解しないまま、当然そこに必要な”責任”を感じずに動かしている。怖いったらありゃしない。

◆そういう知識のドライバーが多いせいか、メーカーも人をコバカにしたような作戦である。最近の流行りは、”ぶつからないクルマ”だと。ま〜たくもって、ナンセンス。クルマがぶつかるかどうかは、運転手の責任だ!! 高速道路を走行中に、前で事故があっても、絶対に停まってくれるようなシステムがあったら、たぶんそのクルマはピクリとも動けなくなるはずだ。まやかしもいい加減にしてほしい。

◆いや、百歩下がってそういう装置が着いていてもいいけれど、それを宣伝の材料にしてクルマを売ることを恥ずかしいことだと気付いてほしい。エアバッグも、ぶつからない装置も、”当社のクルマは、時々タイヤが取れちゃう、なんてことはありません”という宣伝文句がないように、前面に出すものではないからだ。

◆”パンクししないタイヤが着いているのでスペアタイヤを外しました。その分軽くなってます”、だと。スペアタイヤの分は確かに軽くなっただろう。しかし、パンクしないタイヤがどれだけ重たくなっているのか教えてほしい。

◆基本を忘れて、表面的な身繕いだけで世の中が進んでいる。忘れちゃイカンのは、そうした状況が何を誘導するか、ということだ。交通安全を本当に大切と思うなら、根本を考え直さなくちゃだ。こうした風潮が平気な方々は、会社の儲けや利権が、人の命より大切なのかもしれないけれど。

◆あれもこれもオバカな状況から、日本はいったいいつ抜け出せるのだろうか?

photo by AustinF1
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